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メドレーレポートのうわさなどにドル売り広がる


3月15日

************忙しい人のためのサマリー*********
米経常収支の赤字拡大を嫌気、ドル売りが広がる。
米メドレーレポート(著名コンサルティング会社のレポート)に
後1回もしくは2回で利上げ打ち止めと載ったこと(未確認)も
ドル売りを誘った。

米利上げ期待の後退ということで、キャリートレード解消のドル売りが激しく
それまでキャリートレードに絡んで売りが目立った円やスイスが軒並み買われ
ドルが売られる展開。
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昨日は、久しぶりのドル売りデー。
特に119円での上値の重さが嫌気されていたドル円に対する
ドル売り円買いの勢いが強く、
ドル円は東京時間の118円台後半から117円25銭近辺まで
大幅な円高進行となった。

もっとも大きな原因は、
3月に入っての勢いのあるドル高進行への警戒感と
上値一服感からのポジション調整の動きだが、
昨日調整が起こったきっかけになったのは二つ。

ひとつは、
米経済指標の弱さ。
第4四半期経常収支の数字が
予想を上回る赤字額となり
財政赤字を含めて双子の赤字懸念が再発したこと、
また、同時に出た2月の小売売上高の
総合の数字が弱かったこと
(前月が上方修正されているので、数字としてはそれほど弱いわけではない)
この二つの指標を受けて、
ドル売りの動きが強まった。

もうひとつは、
メドレー社(米コンサルティング会社)が出したレポート
(ただしこちらは未確認)。
メドレー社は顧客向けに出したレポートで
FOMCメンバーの過半数が
利上げを後一度か二度実施した後で打ち止めにすることを望んでおり、
3月の会合では、初めて利上げ終了の是非を本格的に協議する見込みだと伝えたとされる。
(ロイター)
3月の利上げは確実視されており
次の5月もかなりの織り込みが進み
さらに8月の利上げ期待も高まっていた状態だけに
メドレーレポートへの反応が大きく、
ドルは全面安の様相を見せた。

海外のヘッジファンドなどからのドル売りが活発に入っていたとされ
主要通貨に対して軒並みドルが売られる展開を見せた。
金利関係ということで、
キャリートレード(低金利通貨を打って高金利通貨を買う投資方法)に対する
反応が特に強く、
対円、対スイスでのドル売りが目立つ形になった。

【東京時間】

東京時間から、若干ドル売り円買いが目立つ展開。
前日の海外市場での119円台の重さが嫌気された形。
また、米で見つかった三例目の狂牛病の話を受けてのドル売りなども入っていたと見られる。
ドル円は118円台後半から半ば割れまでドル安が進行した。

欧州通貨などは小動き。

そうした中、最も動きが目立ったのはNZD。
朝一に発表された小売売上高の数字が弱かったことを嫌気されて
NZDUSDの売りが目立つ展開になり
早朝の0.6430/40から0.6320まで、
100ポイント以上も大幅に下落した。
この時点では利上げ継続期待の強かった米ドルとの金利差縮小懸念も
NZD売りを誘った。

【ロンドン時間】

ロンドン時間に入ってもじりじりと円高は続いていたものの
NY勢の参加までは落ち着いた動き。

それよりもこの時間帯に目立ったのは
ユーロの売り。
ドイツのZEW景況感指数が
*ZEW景況感調査(3月)19:00
予想71.0のところ、結果が63.4と
前回の69.8をも大きく下回る数字となり、
ユーロの売りを誘った。
ユーロドルは、1.1980/85から1.1950割れまで売り込まれ
数字の発表前に、若干調整で戻されるという展開。

ただ、ポンドやスイスなどほかの欧州通貨への波及は少なく、
ユーロ単独での動き。
市場はそのあとの米経常収支などに目が向いていた。

【ニューヨーク時間】

注目の米経常収支と同時に出た小売売上高は
上述のとおり、弱い数字。

経常収支の結果を受けて双子の赤字懸念を強めた市場は
ドル売りが優勢になる動きを見せた。

もっとも、数字直後から一気に売りが強まったわけではなく、
動きとしては、
その後市場で広まったメドレーレポート(上述)の影響が上回った形。

金利関係に市場が敏感になっている中、
米当局とのパイプが強いといわれるメドレー社が
利上げ継続に懐疑的なレポートを出したことにたいする
市場の反応は強く、
ドルは、全面安の様相。

金利/債券市場も、軒並み債券高金利安になり
レポートの影響力の強さを感じさせた。

特にヘッジファンドなどからのキャリートレードの解消売りが
断続的に入っていたといわれ、
ただでさえ、ドル円の119円の重さを嫌気していた市場は
大きく値を崩して、117円台前半まで一時円高が進行する動きを見せた。

【ここからの見通し】

金利主導のマーケットで
利上げ打ち止め間が出てきたことの影響は大きい。

好調な米経済動向を受けて
市場では、3月だけでなく、
5月の利上げを織り込む動きが進んできた。
さらに、8月の利上げについても期待が強まっていた状況において
状況しだいでは3月で終了、あっても5月までという趣旨のレポートが出てきたことに対して
市場の反応がどこまで進んでくるのかが注目である。

昨晩の動きが大きすぎただけに
目先反発がありそうだが、
118円が重くなるようだと、注意が必要。

ただし、貴重としてのドル高は続くと見る向きも多く、
ポイントとして重要な117円前半で値をとめたこともあって
118円をしっかり回復するようだと、
逆に下値安心感の強まりから119円越え、さらには120円トライをスムーズにする
いい息抜きになったのではという見方もある。

指標としては、
今晩(というか明日早朝)の
ベージュブック(地区連銀経済報告)に注目したい。

各地区の景況感の減速が目立つようだと、
利上げ打ち止めが現実味を帯びてくる
逆に強気な見通しが出てくると
ドル買いに安心感が生まれるだろう。

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ダックビルのプロフィール
本名:山岡和雅
1992年チェースマンハッタン銀行入行、外国為替ディーラーの世界に。
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(当時の行名はナショナルウェストミンスター銀行)に移り、
2003年3月まで10年以上にわたって
インターバンクディーラーとして外国為替市場の最前線で活躍後、
2003年4月からGCIグループに参画、
現在GCIキャピタル、シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
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山岡和雅
やまおかかずまさ

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。
2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)