TOP > ユーロ金利先高感強まり、ユーロ買いドル売りが顕著に
| 次の記事>> |
ユーロ金利先高感強まり、ユーロ買いドル売りが顕著に
4月5日
************忙しい人のためのサマリー*********
ユーロ、要人発言報道などをきっかけに
5月の利上げ期待が強まり、ユーロ高が顕著に。
ユーロドルでのユーロ買いドル売りをきっかけに、
ドル円を除いて海外時間ではドル安進行が目立った。
ドル円は、ドル全般の売りと、クロス円での買いに支えられて、
動きがとれず。
ユーロ円は、ユーロ買いの動きが、クロス円での円安傾向が加わり
発足市場最高値を更新した。
*********************************************
昨日の市場の動きは大きく分けて二つ。
ドル円を除いたドル安とクロス円での円安である。
基本的にはドル売りが目立つ市場展開であったのだが
クロス円の買いに支えれられて
ドル円だけ蚊帳の外に置かれたというほうが正しいか。
新年度に入って
本邦機関投資家などからの外貨買い円売り投資がかなり活発に入っているといわれ
ドル円、クロス円の買いを支えている。
ドル売りの動きのほうは、
きっかけはユーロ金利の先高感の強まり。
欧州要人たちが、
5月の利上げを望んでいるとの報道が入ったことなどをきっかけに
5月のECB理事会における金利上昇期待がかなり強まり
ユーロ買いドル売りにつながったと見られる。
ポンド、スイスなど他の欧州通貨も、
このユーロの動きに同調。
ヘッジファンドなど、海外大口投資家のドル売りが
活発に入っていたこともあり、
ロンドン・NY朝にかけてドル安の動きが強まった。
また、中東勢のドルからユーロへの資金シフトの話も
こうした動きをサポートする形になっている。
ユーロドルでのユーロ買い、クロス円での円売りと
二つの要因ともに関わるユーロ円の買いも活発。
日本勢だけでなく、欧州大陸勢などからの
積極的な買いが見られ、
ユーロ円は、通貨ペア誕生以来最高値を更新する動きを見せた。
【東京時間】
東京時間は、レンジの中での取引。
レンジの中での振幅は見られたものの
大きな方向感は出てこなかった。
新年度に入って、機関投資家(生保など)や
投信などが、外貨建て投資を積極的に進めているといわれ
外貨外円売りの動きが断続的に入る展開が続いている。
ドル円は、そうした流れの中で118円をトライに言ったものの
118.00からの輸出企業の売りなどを意識して、00近辺が重い展開。
もっとも、ユーロ円が節目と見られた143.00を越えてくるなど
クロス円が堅調なこともあって、
下値もしっかりという展開。
中国全人代副委員長が、米債投資を減らす意向を示したことを受けての
ドル売り出の反応も
限定的なものにとどまった。
また、この時間帯に目立ったのが
オセアニア通貨、とくにNZDの売り。
米系ヘッジファンドなどからの売りが断続的に入っているといわれ
0.60台後半から夕方には0.6020割れまで下落した。
【ロンドン時間】
ロンドン時間に入って、
ユーロドルでのユーロ買いドル売りが広がったことをきっかけに
ドル円を除いてドル売りが優勢な展開に。
大本のきっかけは、
日本時間午後6時半ごろのに出た
「ECB理事会メンバーの大多数は5月の利上げを望む」という一部報道。
また、CPIの結果が予想を下回ったにもかかわらず
オプション取引などに絡んで買いが旺盛に入ったスイスフランの動き
(ドル売りスイス買い)なども
ドル安傾向に拍車をかけた。
また、東京時間から優勢であったクロス円の買いは
ロンドン時間も活発に入っていた。
特に143の大台を付け、ポイントと見られた143.25の水準も越えて
重石のなくなったユーロ円の買いが目立つ展開になり
日本勢だけでなく、欧州勢なども大口の買いに回る展開であった。
また、UAEの外貨準備シフト発言以降
市場の注目度の高い中東勢からは
クウェート中銀総裁から
「ユーロの魅力が増しつつあるかどうかを調査している」と言う発言があり
ユーロ買いが加速した。
また、東京時間に売りが目立ったオセアニア通貨も、
ドル円を除いたドル安の流れの中
対ドルで買い戻される動き。
ドル円は、ユーロ円の買いに支えられて
117円台半ばがしっかりで
一人蚊帳の外という展開。
【NY時間】
NY勢が入ってきても
ユーロ高ドル安を中心としたドル売りの動きは止まらず。
ロンドン時間に1.22台に乗せたユーロドルは
1.2280近辺まで買いが進んだ。
ユーロ円も、
ユーロ円史上最高値!となる144円14銭まで上昇。
ユーロ圏の金利先高感の強まりや
中東マネーのドルからユーロへのシフト
などがユーロ買いを支える形になった。
また、CPIが弱かったにもかかわらず
買いが目立ったスイスは
東京夕方の1.30台半ばからロンドン時間に1.29台を駆け下り、
NY勢の参加を受けてさらに下落(ドル売りスイス買い)に勢いが出て
1.29割れ、1.2880割れと値を崩した。
オプション取引に絡んだドル売りスイス買いや
米系ヘッジファンドによるスイスの買いが
かなり大量に入っていたといわれた。
もっとも、昼頃からは、
こうしたドル売りの動きは一服し、
その後は、ドル安値圏でのもみあいが続いた。
【今後の見通し】
欧州通貨高が続いている。
そういう意味では、ドル買いの流れではなく、
ドル円も上値を試すかどうかは微妙であるはずだが、
今のところ、クロス円の買いがかなり活発に入っており、
新年度に入っての外貨建て同士の勢いに
下値を見る動きが弱まっている。
海外市場のように蚊帳の外として様子を見るのもひとつの手か。
117.00を割り込んで116.50が意識されると
ドル全般の売り基調の中でのドル円の出遅れ感を意識して
売りが強まることもありうるだけに、
慎重な対応が必要な局面。
ユーロなどは、基本的に買い意欲が強い。
原油高もあって力の強い中東勢によるユーロ買いの動きが出ているとすると
ちょっと逆らいにくい部分もある。
もっとも今週金曜日の雇用統計を前に、
もう一段のユーロ買いには、やや慎重な面も。
1.2300は簡単に越せる水準ではないという見方もあり
高値つかみは慎重に。
|
1992年チェースマンハッタン銀行入行 1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行 (旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍 10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。 2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト (社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎) |
|---|
