TOP > ドル堅調も、NY引け間際には、ポジション調整で値を戻す。


<<前の記事

次の記事>>

ドル堅調も、NY引け間際には、ポジション調整で値を戻す。


4月11日

************忙しい人のためのサマリー*********
ドル堅調も、NY引け間際には、ポジション調整で値を戻す。

ドル円は、本邦勢からの活発な外貨投資意欲もあり
円安傾向が続く。118円台で下値しっかり。

ユーロやポンドなど欧州通貨は、NY朝に対ドルで売り込まれる(米ドル高)も
夕方下落分を取り戻し、行って来い。
*********************************************

ドルが基本的に堅調ながら
一方向の動きにはつながっていない。

ドル金利の6月での利上げ継続を見込んでの
(5月利上げ分は既に織り込み済み)ドル買いが
堅調な動きの背景にあると見られる。

ドル円は、118円台での推移が続き、
海外時間にドル高が進んだ際に
118円台後半まで一時上昇。
その後やや値を戻しているものの
118円台前半から半ばでの動きになっており
下値がしっかりしてきた印象が強い。

欧州通貨は、NY時間朝に、
ストップなどを巻き込んで大きくドル買い(欧州通貨売り)が進んだものの
NY夕方には巻き戻されるなど、
行って来いの展開。

利上げ期待が高まるAUDは
じりじりと堅調な地合いを見せていたが
今朝方NZDが売られたのを受けて、
やや調整が入っている。

NZは、今朝方NZIER(NZ経済研究所・民間調査機関)が発表した
ビジネス統計で、企業の減益見通しが35%にも及んだことなどを嫌気して
0.6110近辺から0.6070近辺まで下落している。

【東京時間】

東京時間は総じて落ち着いた取引であった。

金曜日の米雇用統計を受けて
米金利の先高観が強まったことを受けて
118円台に乗せていたドル円は
利益確定の売りなどに118円を割り込む場面なども見られたが
基調としてのドル買いは変わらず、
下落も限定的。
118円ちょうどをはさんでの小動きな展開。

同じく金曜日に1.21割れまでユーロ売りドル買いが進んだユーロドルは
1.2100近辺での小動き
ポンドドルは1.7430/50を中心にした小動きと
主要通貨に目立った動きは見られず。

このところ金利の上昇期待が著しい上、
商品市況の上昇が買い材料にもなっているAUDは
金曜日のドル高傾向で下落した分を取り戻すにはいたらなかったが
下値はしっかりで、
0.72半ばから後半までじり高。

【ロンドン時間】

ロンドン時間に入ると
円売りの動きが強まった。

金曜日の雇用統計を受けてのドル先高観の強まりを受けて
高金利のドルを買って、低金利の円を売る
いわゆるキャリートレードの動きが強まっていることが
背景にあると見られる。

また、対ドル以外でも日本勢の外貨投資意欲は強く、
クロス円も堅調な動き。

円以外の通貨ペアはまちまち。
ユーロは、ドル円同様ドル金利の先高観を受けてのドル買いに
1.21割れを試したものの
ユーロ円での買いや
このところ話題の中東からのユーロ買い(資金のドルからユーロへのシフト)などに
下値がしっかり。
ポンドは、
注目のPPIはほぼ予想通りも、同時間に発表された住宅価格の数字が弱く
若干売りが目立つ展開も動きは限定的。

そのためだったところでは
原油や金価格の上昇を受けて
カナダ買いが優勢で、
1.15手前から1.14台半ばまでドル安カナダ高。

【NYK時間】

バイスFRB理事が、金利は適正水準に近づいてきているという発言をしたこともあって
ユーロなどが若干買われたものの
上昇が限定的で
逆にドルの底堅さが印象付けられる結果になり
その後ドル買いが強まった。

ユーロは1.2120/25から東京・ロンドンと下値を止めた1.2090近辺を割り込み
ストップを巻き込んで1.2080割れまで。
ポンドは1.74台半ばから1.73台後半までと
特に対欧州通貨でのドル買いが際立つ形。

ドル円も118.50を越えて65/70まで上昇した。

もっとも、NYの引けにかけては
利益確定の売りが入り、
NY午前のドル買い分をほぼまき戻す形で
結果的に行って来いの展開になった。

【ここからの見方】

ドルの堅調さは印象強いが
高値からの買いも慎重といったところか。

ドル円は118円の底固めをしている印象で
売りをこなしながら119円さらには120円を視野に入れてくる向きが多い。

今日の日銀金融政策決定会合後に行われる
福井総裁の会見に注目したいところ。
会合終了時間は確定していないが
何もなければ昼前後に終わる予定。

ユーロは、上値が重いものの、
依然中東勢などからの旺盛な買いが下値を支えている。
オイルマネーのドルからのシフトがどこまで続くか。

ポンドに関しては
朝出たBRC小売売り上げの数字がかなり弱めの数字になるなど
英国経済の状況はぱっとせず、
円やユーロ以上に下値にリスクがありそう。
BRC小売店売り上げは
東京勢よりも、海外勢のほうが注目度が高い指標だけに
ロンドン勢が本格参加してきてからの動きに注目してみたい。

■為替ニュース配信サイト「Klugクルーク」




山岡和雅
やまおかかずまさ

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。
2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)