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一時ドル高進行も、NY昼ごろから調整の動き強まる


4月12日

************忙しい人のためのサマリー*********
ドル円が119円手前まで上昇するなど
一時ドル高進行も、NY昼ごろから調整の動き強まり
いって来い。

ユーロはZEWの数字が弱いなど売り材料が見られ、
ロンドン時間に1.21を割るなどユーロ安が進んだが
こちらも戻す。

イラン情勢悪化を受けた原油高で、カナダが強い。
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昨日の市場では、
ロンドン時間に一時ドル高が進み、
ドル円が119円手前、
ユーロドルが1.21割れまで示現する動きを見せた。
しかし、その後は利益確定の動きなどに値を戻す展開で
大きな流れが出るという様子は見られなかった。

そうした中、買いが目立っていたのが
ポンドとカナダ。

ポンドは、東京朝方のBRC小売店売り上げの数字が弱く
貿易赤字も拡大と
売り材料が出ていたものの
下値がヘッジファンドなどの買いに支えられ
かなりしっかりしていたことで
買い安心感が出ていた。

また、欧州政治情勢(イタリア・フランス)の悪化を嫌気して
ユーロポンドでのユーロ売りポンド買いの動きが見られたことも
ポンドの下値を支えた。

カナダは、イラン情勢の悪化を受けた原油高が
カナダ経済に好影響を与えるという見方が強まっていることが
買いにつながっている。

【東京時間】

東京時間は、朝から落ち着いた取引が続いた後、
午後に入って、
オーストリア中銀のリープシャー総裁が
6月の利上げを肯定する発言を行ったことなどを受けて
ユーロ買いが進むという展開を見せた。

ドル円は、午後に予定されていた
福井日銀総裁の金融政策決定会合後の記者会見待ちの様相で、
118円台半ばをはさんでの静かな展開。

会合の結果自体は昼過ぎに発表されたが
予想通りの「政策に変更なし」ということで
目立った反応は見られなかった。

リープシャー氏は、
ユーロ圏経済の堅調な動きを受けて
インフレ懸念が残っているとして、
「金利に対する行動(利上げ)は依然必要」と6月以降の利上げを示唆。
ユーロドルはこの発言を受けて
1.2110/20から1.2140近辺までじりじりと値を上げた。

【ロンドン時間】

ロンドン時間に入って
まず目立った動きは欧州通貨の売り。
東京午後に進んだユーロ買いと、それにつられたポンドなどの買いによる上昇分を
いったん吐き出す形になった。

きっかけになったのは、
英貿易赤字の予想外の拡大。
午後5時半に発表された二月の貿易収支が
予想の57.5億ポンドの赤字を大きく上回る64.8億ポンドもの赤字になり
また前月の数字も57.3億ポンドから65.4億ポンドに大幅に赤字拡大修正となったことが
市場のポンド売りを誘った。

もっとも、ルクセンブルグ中銀のメルシュ総裁による
インフレリスクは上向き発言もあり
ユーロに買いが入ると、
ポンドも安値から切り返す動き。

しかし、今度は、
ドイツZEW景況感調査が予想を下回ってユーロ売りと
上下動の激しい展開が続いた。

ポンド売りの際にはユーロがつられたが
なぜかZEWを受けてのユーロの売りにはポンドがつられず
ポンドは下値しっかりの展開。

ユーロポンドでのかなり大量のユーロ売りポンド買い注文に、
ユーロとポンドでまちまちの動きを見せた。

一部では
野党中道左派連合が勝利したものの
現与党が、無効票の取り扱いをめぐって抗議をするなど
政治情勢が不安定になりそうなイタリアの状況や
労働問題での混乱が尾を引きそうなフランスの情勢を嫌気して
ユーロからの資金の逃避が起こっているのではとの見方もあった。

ドル円は、
注目の福井総裁発言に対する反応が目立った。

今回の発言において、
早期ゼロ金利解除示唆するのではという期待が
海外勢を中心に一部であったため
「今後の経済、物価情勢を踏まえて適切に判断する」という発言をうけて
そうした筋からの失望の円売りが見られた。
ドル円は118円台半ばを超えて
118.90円近辺までと、
先月13日以来の高値圏をつける動きに。

それ以外に目だったのが、
カナダの買い。

NY原油先物が時間外で7ヶ月ぶり高値をつけ、
北海ブレントが過去最高値を記録するなど
原油高傾向が鮮明になった事が
産油国であるカナダの買いにつながった。

【NY時間】

NY時間は、ロンドン時間の調整の動きが目立った。

ドル円は、119円手前のオプション取引に絡んだ売りなどに
頭が抑えられ
その後は利益確定の売りなどを受けて、118円台前半まで値を落とした。

ロンドン時間に買いの勢いが見られたポンドが
NY時間に入っても堅調に推移したことで
一時値を落としていたユーロにも買戻しが入り
欧州通貨は対ドルで堅調。

ユーロはZEWを受けての下落分を取り戻した。

また、午後に入ってイランが核の濃縮に成功との報道を受けて
ドル売りが強まって
ユーロが1.21台半ば、ポンドが1.75手前まで買いが進んだ。

ロンドン時間に買いが目立ったカナダは
NY朝方の原油反落をうけて売りが出る場面もあったが
イラン情勢の悪化を受けて
NYの昼過ぎから原油先物が堅調な流れを取り戻したことから
再びカナダ買いが入る展開。

【ここからの見通し】

ドル買いの基調は続くが
一筋縄ではいかないのが
このところの動き。

こうした動きはまだ少し続きそうで
ドルの高値追いには慎重な姿勢が必要。

ドル円は、119円越えをいったん阻まれた形だけに
調整の動きがある程度出てくるか。

ユーロも、状況の割には下値が堅く
オイルマネーなどの買いの力を感じさせる。
こちらもある程度はドルの売りを見込んだほうが無難か。

ただし、ドル金利の先高感は続いており
そうした意味で中期的なトレンドが変わるのかは難しいところ。

 

■為替ニュース配信サイト「Klugクルーク」




山岡和雅
やまおかかずまさ

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。
2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)