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米経済指標軟調とFOMC議事録を受けて、ドル売りが強まる


4月18日

************忙しい人のためのサマリー*********
イースター明けのNY市場でドル売りが強まる。

イラン核問題の緊張悪化による地政学リスクの高まりや
原油高などを受けてのドル売りに加え
週末の米紙に載ったドル金利の打ち止め観測などがドルの頭を抑えた。

ドル円はクロス円の買いなどが入りながらも先週末の118円台後半から
117円半ば近くまでドル安円高。
ユーロドルは1.21ちょうど近辺から1.23近くまで
ポンドドルは1.75ちょうど近辺から1.77台半ばまでと軒並み大幅なドル安。
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昨日は、ドル売りが大きく進んだ一日であった。
クロス円の買いに支えられて
他の通貨に比べると
ドル売りがなだらかであったドル円にしても
先週末の118円台後半から1円以上も一時ドル安円高が進み
117円台半ばから後半の水準になっている。

ユーロドルに関しては
1.21近辺から1.23近くまでの大幅上昇。

イースター休暇中で市場参加者がまだ少ない中、
ロンドンなどより一足早く復活したNY勢が
休みの間のイラン問題の悪化や
米利上げ傾向の打ち止め感などをうけて
ドル売りを進めたと見られる。

また、中東問題の悪化を受けて
原油先物が70ドルを越える悪化を示したことも
ドル売りを誘う要因となった。

こうしたドル安は、
ユーロや円だけでなく、
殆どの通貨に対して入っていたが
特に目立ったのはポンドの堅調さで
先週末1.7500近辺で引けたポンドドルは
東京からロンドンにかけて1.76近辺まで上昇した後
NYK市場で1.7750近辺まで大きく上昇。
先週末から250ポイント近い大幅高となった。
ポンド円などポンドクロスでも買いが入っており
ボーダフォン日本法人のソフトバンクによる買収に絡んだ
ポンド買いなどの噂が聞かれた。

【東京時間】

イースターということで
豪・NZ・香港と休場。
金曜日に比べるとシンガポールをはじめアジアの一部が戻ってきている分
参加者は回復しているが
まだまだ取引が少なくなっている中
ドル円でのドル売りが出る展開になった。

朝方、イラン問題で、イラン側から報復テロを示唆する報道が入ったことが
大きな要因になった。
また、米ウォールストリートジャーナル(WSJ)紙の著名なFEDウォッチャーである
イブ記者が、14日付の紙面で
「市場は夏ごろまで利上げが続くと見ているが、すべてのFED高官がそれほど
利上げを
必要として見ているわけではない」
FRBの利上げ傾向に否定的な文面を載せたことなども
ドル売りの大きな材料とされたと見られる。

特に目立ったのは、ユーロドルの買いで
参加者が少ない中、
ユーロは午前中に、
1.2100近辺から1.22手前まで上昇した。
118円台後半で先週末を引けたドル円も
118円ちょうど近辺まで午前中に下落。

午後に入ると
欧州勢が基本的にお休みということもあって
様子見ムードが強まり
値を若干戻して小動きになった。

【ロンドン時間】

ロンドンおよび欧州大陸が基本的にお休みで
取引参加者が少ない。
もっとも、今日から復帰のNY勢が早めに出てきていること
アジア勢が夕方まで残っていることもあって
閑散な時間帯は、金曜日ほどではなかった。

朝方は、東京時間に進んだドル売りに対する調整が少し入ったが
動きは限定的。

その後早出のNY勢がくるにしたがって、
ドル売りが強まる展開になった。

特に東京時間に1.22ちょうど近辺の売り注文で
上昇を止めていたユーロドルが
00をしっかり超えて1.2210.20のストップを巻き込んだことで
上昇に勢いがつき、
午後9時半と10時の米経済指標を前に
1.2230/40まで上昇。
ドル円も118円台を割り込み
かなりドルの重さを感じさせる展開となった。

米国勢の中では
イースター中のイラン核問題での情勢悪化などを
嫌気する声が強かった。

【NY時間】

午後9時半のNY連銀景況指数は
予想を下回る結果になり
ドル売りの勢いがさらに強まった

NY連銀景況指数は、
予想の24.3に対して15.8という低水準、
前月の数字も31.2から29.0に下方修正され
ドル売りを誘った。

ユーロドルは1.2250を越え1.2260/65まで上昇。
ドル円も、117円台を下落し、117.60までドル安円高が進んだ。

その後、やや戻しが入って
午後10時の対米証券投資。
この数字は
先とは逆にかなりの好結果。
予想の600億に対して869億ドル、前回も660から691億ドルに上昇し
膨れ上がった米貿易赤字をファイナンスできるだけの
海外からの資金流入があることを示し
市場にドル買い安心感を与えた。
この数字を受けて
ユーロは1.2220割れ、ドル円は118円近辺まで値を戻した。

しかし戻りは限定的で
基本的にドルの上値は重い。
イラン問題の悪化による地政学的なリスクの高まりや
上述の週末にWSJにでた記事を受けた
ドル金利の上昇打ち止め懸念等が依然ドルの重石になっていた。

また、終値ベースで過去最高値となった原油先物の動向なども
ドル売りを助けた部分もあった。

【ここからの見通し】

対米証券投資の数字の強さに対して
ドルの戻りがかなり限定的で
ドル売りムードの強さを感じさせる。

イースター休暇中に
イラン問題の悪化、利上げ期待の後退と
ドルをめぐる環境が悪化していたことをうけて
投資家の対応が続いている。

ドル円はクロス円の買いもあって
下値が限定的で
ポイントポイントで買いが入ってくるため
まだ買い安心感があるが
117.50割れにはストップも入っているため
ここからもう一段の下げには注意が必要。

ユーロなどの欧州通貨は
一旦ドル売り傾向となっているようだ。
イラン問題の悪化だけではトレンドを作るには難しいところだが
利上げ打ち止め感が強まってくるようだと
今後もドル売り傾向となりそう。
昨日、10年債の利回りが一時5%を割り込む中、
短期債は変わらずでの推移であったが
この動きが短期の利回りにも波及してくるようだと
市場の利上げ打ち止め感も強まってくると見られる。

 

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山岡和雅
やまおかかずまさ

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。
2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)