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米経済指標軟調とFOMC議事録を受けて、ドル売りが強まる
4月19日
************忙しい人のためのサマリー*********
米経済指標軟調。住宅着工件数は、モゲージ(住宅ローン)金利の上昇受け
落ち込みが目立つ。コアPPIも軟調。
3月のFOMCでは、利上げ打ち止め近いとの議論があり、
市場では、6月乗り上げ期待が大きく後退。
この二つの材料を受けて、ドル売りが強まる展開になった。
ユーロは1.23台へ、ドル円は117円台前半へ。
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ようやく欧州勢なども戻ってきて
取引量が回復した昨日の市場。
戻ってきてすぐのロンドン朝にはドル買いが見られたものの
その後大きくドルが売り込まれる展開になった。
ドル売りの要因は
弱い米経済指標と
3月のFOMCにおける議事録の内容。
午後9時半に発表された
米生産者物価指数(PPI)と住宅関連の指標は、
コアPPIの前月比が予想を0.1%下回る物となったほか、
住宅着工件数が
予想の202万件を下回って196万件という結果に。
PPI全体の数字は、原油高を受けて強めなものの
エネルギを除くと弱いという結果は米景気にやや不安感を与えた。
また、住宅着工の数字は、住宅ローン金利の上昇を受けて
もともと下落が予想されていたところに、
予想以上の大幅な下落となったことで
住宅市場の落ち込みを懸念させる数字になった。
こうした経済指標の数字を受けてドル売りが進んだところに
NYの午後に入って発表された議事録で
今後乗り上げ打ち止めが示唆され
さらにドル売り傾向が加速。
ユーロが1.23台に乗せ、ドル円が117円台前半まで落ち込むなど
ドル安傾向が大きなものとなった。
【東京時間】
東京市場の間は
小動きな展開。
朝からクロス円での買い意欲が強く
仲値でのドル買い需要も加わって
仲値が118円近いところで決まるなど
やや円安傾向が見られたが
午後に入って様子見ムードが高まるなど
全般的に落ち着いた展開。
日本の10年債利回りが2%を越えるなどの動きも
為替市場には大きな反応とならなかった。
全般的に
イースター明けの欧州勢の出方を待ちたいという見方が強かった。
【ロンドン時間】
ロンドン市場は当初ドル高で推移。
イースター明けとなった欧州勢は
いったんドル買いから入ってきた。
前日のNYK市場でユーロドルの1.2300手前で
オプション取引に絡んだ売りがあり
ユーロの上値に重さが感じられたこと、
クロス円などがけんちょうで
ドル円は下値安心感が出ていたことなどが原因になったと見られ
ドル円の118円越えのストップを巻き込んで
ドル買いが進む展開になった。
ドル円は118.20台、ユーロは1.2230割れまでドル高進行。
その後はシュタルク次期ECB理事(現ドイツ連銀副総裁)の
ECBの金利は景気回復継続や投資を妨げる水準には依然としてない
などの発言を受けて
ユーロ買いが強まる動き。
朝の下落分を完全に戻した形になって
NY朝の数字を迎えた。
【NY時間】
NY朝、東京午後9時半にでた
生産者物価指数、住宅着工などのうち、
最も目立ったのが住宅着工件数の弱さ。
住宅着工は予想の時点で前回から3%以上の減少となる
202万件程度の数字が見込まれていたが
実際には、さらに数字は落ち込み
196万件という結果。
前々回の230.3万件から2ヶ月で30万件以上落ちた計算になり
米住宅市場への懸念が強まった。
米住宅価格の堅調さがエクイティローンの隆盛ともあいまって
個人消費を支え、米景気の好調さを生み出しているといわれる中で
前回に引き続いて大きく住宅着工が下げたことは
米景気に対する懸念を巻き起こす形になり
ドル売りを読んだ形。
また、生産者物価指数も、
原油高を受けて上昇した総合部分はさておき
エネルギや食品を除いたコア部分は
予想の0.2%を下回る0.1%という数字で
こちらもドル売りに作用。
米金利の打ち止めが近いという見方をさらに強める形となり
ドルが大きく売り込まれた。
ユーロドルは、1.2300を試し、ドル円は117.50をトライという流れへ。
一旦はポイントで止められた形になったものの
午後に入って、FOMCの議事録(先月末開催分)の発表があり
さらにドル売りが強まるという動きに。
FOMCの議事録では
「メンバーは利上げ終結の可能性高いと判断」など、
市場が期待していた6月以降の利上げ継続に
慎重な意見がでており、
次回5月の利上げ自体は従来どおり織り込まれているものの
6月の利上げ期待はかなり後退する結果に。
これを受けてドルはもう一段の売り局面となり
ユーロドルが1.23越え、ドル円が117円50銭割れと、
ポイントをしっかり抜けてくる動きに。
東京夕方に1.76台だったポンドドルが1.78台までポンド高ドル安になるなど
他の通貨でもドルが売り込まれる展開へ。
【ここからの見通し】
金利先物市場で
7月物の金利が前日から下落するなど、
6月のFOMCにおける金利上昇期待が
かなり後退する今回のFOMC議事録であった。
本文で記した 終結の可能性高い
以外にも
市場は政策運営がデータ次第と十分認識せず。
一段の利上げ示唆の表現残すことに懸念も。
成長率は持続可能なペースに鈍化へ。
など、利上げに慎重なと取れる議論が出てきており、
ついに長く続いた米金利上昇に終止符が打たれる形になるか。
米住宅着工の数字が二ヶ月連続で落ち込みを見せるなど
金利上昇の悪影響も出てきており
景気の急速な鈍化を防ぐ意味でも、
FOMCはそろそろ舵取りが必要な段階という認識が
今後市場で広がりそうだ。
となると、ドルに対してはかなり厳しい情勢が続いてくるか。
ドル円に関しては、ユーロ円、ポンド円をはじめとした
欧州通貨クロスを中心に買い意欲が見えるだけに
下値に安定感があるが
欧州通貨は重石がない分反応しやすくなっている。
昨日の上昇が大きいだけに
ある程度の調整を意識しながらのドル安傾向となりそう。
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1992年チェースマンハッタン銀行入行 1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行 (旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍 10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。 2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト (社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎) |
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