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ドル買い傾向


4月21日

************忙しい人のためのサマリー*********
英消費者物価指数(HICP)が、インフレターゲットの2.0%を
0.2%も下回る1.8%という低水準で、ポンド売りが広がる

ポンドは対円などでも売られ、それをきっかけにクロス円は
全般的に利益確定ムードに。

ユーロは、下値では買いが出るもののポンド売りに頭を押さえられ
やや軟調。
ドル円は、全般的なドル買い傾向と、クロス円での円買いにはさまれ
117円台での動き。
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昨日の市場で最も参加者が驚いたのが
日本時間午後5時半にでた
英HICP(ユーロ圏調和消費者物価指数)の予想外の低い数字。
英国のインフレ目標のターゲット指標でもあるこの数字の前年比は、
前回・予想ともに、目標である2.0%であったが
結果は1.8%と、目標よりも0.2%も低い数字になり
ポンド売りが強まり
ポンドは1.79手前から1.7750近辺まで下落、
戻りも鈍く、頭の重い展開が続いた。

午後9時半に出た米新規失業保険申請件数は
予想の30.8万人に対して30.3万人とやや予想より少ない好結果。
(注:失業保険申請なので少ないほうが好結果)
この数字を受けてドル買いがやや強まるなど
指標結果に素直な展開を見せた。

政治的には、もっともビッグイベントであった
米中の首脳会談は
為替関係で市場を驚かすような発言はなく
大きな反応を見せていない。

ユーロは、ポンドの売りにもひきづられて
頭が重い展開で、一時1.23割れも示現するが
中東勢などからの買いも入っており
下値はしっかり。

ドル円は、クロス円の売りに頭を押さえられて
欧州通貨売りを中心にしたドル買いの流れに乗り切れない。
117円台での攻防。

【東京時間】

東京市場は、落ち着いた取引展開。
ドルが堅調な動きを見せ
クロス円もしっかりという流れであったが
値幅はいずれも限定的で、落ち着いた取引。

朝発表された日本の貿易収支の黒字幅拡大や
与謝野担当相、武藤日銀副総裁らの発言にも
市場の反応は鈍く
夜ワシントンで行われるブッシュ大統領と胡国家主席の
米中首脳会談などでの材料待ちの様相。

市場では、火曜日のFOMC議事録以降、
米金利の打ち止め観が強まっているが
水曜日のCPIの数字が強かったこともあってドル売りが一服。
どちらかというとドルが堅調な展開が続いた。

本邦勢の外貨投資意欲が依然旺盛で、
投信がらみのユーロ円買いなどがはいり、クロス円は堅調。

【ロンドン時間】

ロンドン時間に入って
動きを見せたのはなんといってもポンド。

日本時間午後5時半に発表されたHICP(ユーロ基準調和消費者物価指数CPIの一種
)が
市場を驚かせる1.8%という結果(予想は前回と同じ2.0%)。
インフレターゲットをとる英国におけるインフレの基準となる
HICP2%から0.2%も低いこの数字は、昨年2月以来の低水準。

市場では、今週のMPC議事録で、毎度のニッケル委員を除いて利下げ同調者が折ら

逆にインフレ懸念が表明されるなど
英国の利下げ期待が後退利上げ期待が高まる状況になっていたが
1.8%という数字は、相した利上げ期待をかなり後退させるものとなって
ポンドの売りを誘った。
ポンドドルは1.7890近辺から発表直後に50割れ
その後も頭が重くい1.7800近くまで売り込まれた。

それ以外に目立ったのは、
ユーロ円145.50越えのストップを狙った強引な買い。
145.45のこれまでの史上最高値を越えたところに並んだストップロスを狙って
ユーロ円、ドル円に買いが入り、
ユーロ円は145.50越え、ドル円も118円手前まで一気に買いが進んだ。
50を瞬間越えると、一服感から値をもどし
その後はレンジ内での動きにとどまった。

【NY時間】

午後9時半に発表された米新規失業保険申請件数は、
予想の30.8万人に対して30.3万人と若干ながら予想を下回る好結果。

この結果を受けて数字前にいったん値を戻していた欧州通貨などを中心に
ドルの買いが入り、
ポンドが再び1.78をトライするなど、ドル高ムードが強まった。

その後発表された景気先行指数は、
予想をやや下回ったものの
ドルが売られることはなく、
昨日に限ってはドル買いに流れ。

米中の首脳会談も景気先行指数と同じ時間帯に色々と発言が出ていたが
こちらに対する反応も特に見られずであった。

市場は、その後ユーロドルへの大口の売りなどをきっかけに
もう一段の欧州通貨売りドル買いを試す形に。
ユーロの1.23割れや
ポンドの1.78割れのストップもつけて欧州通貨売りの勢いが高まり
ユーロドルは1.2285、ポンドドルは1.7750近辺まで値を落とした。
下値からはやや買戻しが出たものの
ポンドなどはずっと頭が重いまま
NY午後に入ると動きが膠着した。

ドル円はこうしたドル買いの流れに
117円台後半を何度か試すものの
輸出勢などからの売りや、
クロス円での欧州通貨売り円買いの動きなどに頭を抑えられ
117円台前半に戻される展開。

【ここからの見通し】

順調に着ていたポンドに
おどろきの指標結果となった。
うまくいけば年央から後半にかけて利上げも
という思惑が一部で見られていたが
HICPが急に下がった状況が改善しないとそれも厳しいか。
(利上げするのはインフレを抑制する為であって、
 インフレ率が落ちている状況では大儀名分が立ちづらい)
昨日でかなり調整が進んだ分、1.77台を売るのは慎重にいきたいが
今後も頭は重そうだ。

ドル円は、他の通貨に比べて動きが鈍い印象。
クロス円の売り買いに動きを抑えられているのか。
118円手前ではまだ売りが残っており
頭が重い印象もあるが
下値もしっかりしている。
東京時間午後からロンドン時間にかけて
また投信などに絡んで買いが出てくるようだと
上値も面白いが、どこまでこうした動きが続くか。

ユーロは、ポンドにひきづられた面もあるが
下値がややしっかり。
中東勢などからの買いも断続的に入っており
ポンドほどの下値警戒感はなさそう。
ただし1.23をしっかり割り込んで頭を抑えたときには
もう少し調整の余地ありか。

 

■為替ニュース配信サイト「Klugクルーク」




山岡和雅
やまおかかずまさ

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。
2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)