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木曜日のバーナンキ発言の影響が続き、ドル安傾向が継続


5月1日

************忙しい人のためのサマリー*********
木曜日のバーナンキ発言の影響が続き、ドル安傾向が継続。

イラン問題の悪化もあって、スイス買いが強まり
外貨準備のユーロシフトなども絡んで、欧州通貨が大幅高。

ドル円も、欧州通貨につられて対ドルでドル売り円買い。
木曜日に引き続き、113円台をつけると、戻りが鈍く113円台を維持して週を終える。
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金曜日の市場では、
ドル売りの流れが継続。
木曜日のバーナンキFRB議長の議会証言において
利上げの一時休止に言及したことの影響が
依然強く残る相場展開となった。

ドル円は木曜日に引き続き113円台をトライ、
今回はしっかり113円台を維持するという動きに。

ドル円以上にドル売りが目立ったのは
欧州通貨で、
ユーロは上値抵抗水準と見られた1.2590/00を越えて
1.2640と昨年5月以来約11ヶ月ぶりの高値圏まで上昇。

バーナンキ発言以外にも、
フィンランド中銀が外貨準備の一部を北欧通貨(NOK,DKK)から
ユーロに移したと発表したことなどもユーロ買いを呼んだ。

また、IAEAが国連安保理に出したイラン核問題報告書において
イランが疑惑解明に非協力的と非難したことなども
イラン問題の悪化からのドル売りという構図になり
ドル売り欧州通貨買いをつよめた。

安全保障問題となるとクローズアップされる避難通貨スイスは
ユーロ以上に対ドルで買いが進み
東京時間の1.26台から1.23台まで大幅なドル売りスイス買いの展開。
安全保障問題に加えて
中銀のロート総裁がスイスフランの利上げを示唆したことも
スイスの大幅上昇を支えた。

【東京時間】

東京時間は、
前日のドル売りの調整が優勢なものの
総じて落ち着いた展開。

木曜日夜に一時ドル円が113円台まで売り込まれたものの
下値進行のスピードの速さから
やや警戒感が出て、ポジション調整が優勢になった。
連休前のポジション調整なども加わって
114円40銭近辺まで買戻しが進んだものの
114円半ばからが重い展開。

前日に1.2500のポイントを抜けてきたユーロドルも
1.25台前半で小動き。

日銀金融政策決定会合は予想通り政策変更なしで
市場の反応なし。
朝の日本の雇用統計や消費者物価に対する反応も見られず。

【ロンドン時間】

ロンドン時間に入って、
ドル売り、特に欧州通貨外ドル売りの動きが活発に。

まず、動きが見えたのがユーロドル。
フィンランド中銀が外貨準備の一部を北欧通貨からユーロにシフトしたことが
発表されたことなどがユーロ買いの材料になった。
前日の夜に上値をとめた1.2550のポイントを抜け、7ヶ月のぶりの高値圏に。
また、スウェーデン中銀(リクスバンク)が
再利上げを示唆したことや
ロート・スイス中銀総裁が
「政策金利の正常化戦略を継続する」
とこちらも再利上げを示唆したことなども
欧州通貨全般にわたっての買い基調を強めた。

スイスKOF先行指標や英国GFK消費者信頼感など
欧州系の指標も好調で、
買い基調の欧州通貨の流れを強めるかたちに。

さらに、ブッシュ大統領と近しいことで知られる
フェルドシュタイン・ハーバード大教授が
ドル安が米赤字を改善すると発言するなど
欧州通貨買いだけでなく、ドル安の材料も加わるかたちとなった。

ドル円は、この後のNY時間朝の米指標待ちで
114円台前半での推移。

【NY時間】

米経済指標はGDP,ミシガン、シカゴと軒並み
予想を下回る低調な数字。
これだけでも市場のドル売りムードは強まった。
また、ドル円に関しては、指標以上に市場を動かしたのが、
スノー長官の
「中国のより一層の通貨の柔軟性を望む」という発言。
発言自体は、いつものトーンであるのだが、
市場がこの間のG7で
中国、アジアへの柔軟性拡大(実質的な通貨の切り上げ)にむけての圧力が強まったのでは
という見方が広まっているところに、この発言ということで
市場はドル円でのドル売り円買いで反応した。

ドル円は、発言、指標などを受けて木曜に引き続いて
113円台へ下落。
その後114円が重くなるなど
ドル安傾向が強まった。

また、NY時間に入っても
欧州通貨買いは依然活発で。
ユーロドルはポイントと見られた1.2590/00を越えて
1.2640までと大幅な上昇。
ポンドやスイスなどもかなり活発な買いを対ドルで見せ
欧州通貨大幅高、ドル安という展開が続いたまま
安値圏で週の取引を終えた。

NY時間に入っての材料としては、
IAEA(国際原子力機関)の報告書で
「イランは濃縮ウランの製造を加速している。
核開発活動の停止を受け入れない。
イランは核開発問題についての質問に解答しない。」と
イラン問題についてIAEAが懸念を表明したことも
ドル売りの動きを強めた。

【ここからの見通し】

ドル安加速懸念が強い。

週末のTV番組で、榊原元財務官が
連休中の円高リスクについて言及していた。
日本勢の参加者が少なくなる中で、
ドル売り傾向を強める海外勢の動きが活発になるのではという趣旨のようであったが
同様の懸念を抱く市場関係者も多いようだ。

ドル円は戻りのポイントポイントが重くなりながら
下値進行と、売り遅れが目立つときの相場展開。
年初来安値である113.41が意識される動きである。
ユーロが1.26台をつけるなど
欧州通貨がかなり活発に対ドルで買い進まれており
ドル円でもドル売り円買い基調は続きそう。

金利主導がメインになってドル高円売りが進んできた中で、
米国の利上げ打ちどめが現実化し、
金利主導が終了するとなると、
米経常収支の赤字問題や
外貨準備のドル離れ、
原油高を受けての米経済の鈍化懸念などが表に出ざるを得ないといったところか。

週初は113.41をにらんでの展開となりそう。

 

■為替ニュース配信サイト「Klugクルーク」




山岡和雅
やまおかかずまさ

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。
2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)