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トリシェ総裁発言をうけて、ユーロ高および他の欧州通貨高進む
5月5日
************忙しい人のためのサマリー*********
トリシェECB総裁の理事会後の記者会見がかなりタカ派なものとなり
ユーロの早期利上げ期待の高まりから欧州通貨は大幅高
ドル円は、対欧州通貨での円安と、欧州通貨高ドル安にはさまれたかたち。
ややドル安進行も、値幅は限定的で、113円台前半まで。
総裁会見まではドル高が若干優勢で
ドル円は114円台を回復する動きも見られた。
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昨日は、
アジア、ロンドン午前と水曜日の流れを引きついで
ドル買いが優勢な流れが続き、
ドル円が114円台を回復する動きなどが見られたが
ECB理事会を受けて行なわれた
トリシェ総裁の声明発表と質疑応答の席で、
EURの今後の利上げが示唆されたことをうけて
ユーロ中心に欧州通貨が大幅高。
ユーロドルが1.25台後半から1.27台、
ポンドドルが1.83台前半から1.85台まで上昇する流れとなった。
対円でも欧州通貨高円安が進んだこともあって
ドル円でのドル安円高は限定的。
とはいえ、対欧州通貨での大幅なドル安の影響はみられ、
こちらも113円台前半まで一時ドル安が進み
その後113円台半ばをはさんだ展開。
トリシェ総裁は、
キーワードと見られた
vigilance:警戒 という単語を声明内で積極的に用い、
(その後の質疑応答でわざわざそのことに触れている)
また、来月マドリッドで行なわれる理事会を意識して
フランクフルト(普段の理事会開催場所)以外の場所でも
利上げは決定する可能性 と、
早ければ来月にも利上げがあることを示唆
かなりタカ派的(金利上昇に強気)な姿勢を見せて、
ユーロ高を誘った。
【アジア】
日本勢不在の中、
ドル円が114円台を回復する動きを見せた。
このところの好調な米経済指標をうけて
米長期金利が上昇しており、
金利先高観の強まりから、ドルを買うという流れが見られた。
ドル円は、朝から堅調な動きをみせた。
参加者が少ないこともあり、午前中は114越えを前に何度か跳ね返されたものの
お昼過ぎに米系ファンドからのドル買いが入ったことなどに助けられて
114円越え、114.12まで上昇したあと、114円をはさんでの展開となった。
ユーロなどに対してもドルは強く、ユーロドルは1.26台前半での推移。
前日に、予想外の利上げを行って買いが進んだAUDに対しても米ドルが買われ、
AUDUSDはポジション調整もくわわって0.77から0.76台半ばまでとやや軟調。
【ロンドン】
ロンドン時間は、ECB理事会後のトリシェ総裁の記者会見待ちで
それまでは大きな方向感が出ない。
ロンドン勢の参加直後は
ドル買いがやや優勢となり、
ドル円がアジア時間の高値を越えて114.15近辺まで上昇。
ユーロドルも1.26を割り込む動きを見せた。
しかし、ドル円の高値では、ヘッジファンドなどからのドル売り注文がはいって
上値を抑えたほか、
ポンドドルが、CIPS非製造業PMIの好結果を受けてポンド買いドル売りとなったこ
とで
他の欧州通貨に対してもドルがやや売られたことなどもあり
ドル買いの動きが続かず、
その後はレンジ内での振幅にとどまる展開。
BOEおよびECBの金利発表はいずれも予想通り金利据え置きでこちらも
市場の目立った反応はなく、
市場は午後9時半からのトリシェECB総裁の記者会見待ちという様相になった。
(なお、BOEは、MPC金融政策決定会合後の会見を行わない、投票の結果(据え置
き)以外の情報は、
何対何での決定であったという点も含めて、議事録の発表まで公表されず)
【NYK】
ECB理事会を受けて行われたトリシェ総裁の記者会見での
声明発表および質疑応答は
いずれもタカ派的(金利上昇に強気)なものとなった。
まず、声明では、
市場がキーワードとして意識したvigilance(警戒)という文言を配した強気なもの
となった。
「the Global council will exercise strong vigilance 」と
理事会として、警戒をはっきりと表明、
原油高などの影響で、物価の見通しは、依然上方向にリスクがあると
インフレを警戒するものとなった。
さらに、質疑応答において総裁は
「vigilanceを何度か、おそらく3度使った」と、
市場が意識する単語を強調することで
理事会の警戒感をアピールしたことを明かし、
また、「フランクフルト以外でも金利を上げうる」と
来月の理事会での利上げの可能性をアピールした。
(ECBの理事会は基本的にフランクフルトで行われるが、年に何度かEUのほかの都
市で行われる。 来月は、マドリッドで開催される。)
まず、最初に全文が発表された声明の中での
強い警戒や
金融政策は依然緩和的などの表現を受けて
市場はユーロを買い進め、
1.2600から1.2642までユーロ買いドル売り。
その後、1.2650手前の売りにぶつかって、頭が重かったことから
短期筋のポジション解消の売りに
元の水準まで戻された後、
質疑応答での総裁の
来月にも利上げがあるとほのめかした強気な発言に
再びユーロ買いが優勢という流れになった。
二度目のユーロ買いでは1.2650を越え、
ストップを巻き込んで70までつけると
その後もユーロを中心に欧州通貨が堅調な流れ。
ユーロドルは1.2700手前の売りをこなして1.27台まで上昇
ポンドドルもユーロにつられて1.85台と
昨年9月の水準を越えて上昇。
欧州通貨は、対ドルだけでなく、対円でも買いが進み、
ユーロ円は144円台、ポンド円は210円台での推移。
クロス円の買いに支えられて、
ドル円は欧州通貨などに比べてドル安が進まず
113円台半ばをはさんでの展開。
一旦は、113.30割れを試したものの
113円台前半では、買戻しが優勢であった。
【ここからの見通し】
トリシェ総裁のかなり強気な発言に、
ただでさえユーロ高基調が強い市場は
買い安心感が出ている模様。
1.2650手前、1.2700手前と売り注文が入っている中を
しっかりこなしての上昇は勢いを感じさせるもの。
外貨準備のユーロシフトの件も絡み、
当面上昇基調が続くか。
対して、欧州通貨ほどドル安とならない円をどうみるか。
出遅れ感を払拭しに行くのか、
下値がしっかりしているのかで、見方が分かれるところ。
連休中ということも有り
基本的にはレンジ取引の感も強く、
下値はしっかりしてそうだが
再び112台をつけるようだと要注意か。
上値は
昨日は114円台前半が重かったが
対欧州通貨でこれだけドル安が進む中
再び114円台までもってこれるようだと
下値一服感が出てくるとみられる。
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1992年チェースマンハッタン銀行入行 1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行 (旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍 10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。 2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト (社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎) |
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