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ドル円が110円台をつける
5月9日
************忙しい人のためのサマリー*********
ドル円、ロンドン時間で瞬間110円台をつける。
その後はドルの買戻しが優勢で111円台後半まで値を戻す。
欧州通貨や資源国通貨もロンドンの朝はドル売りが優勢。
ユーロドルは1.2780近辺と1年ぶりのユーロ高ドル安圏まで一時上昇。
しかし、今週10日のFOMCを前に更なるドル安進行には慎重な姿勢も目立ち
その後は一転ドル買いが優勢。
FOMCだけでなく、米財務省為替報告に関する思惑も色々出ていた。
こちらは、中国が為替管理国に指名されるかが焦点になりそう。
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昨日の市場では、ドル円がついに一瞬110円台をつける展開。
もっともさすがに一気にやりすぎ感もあり、
下値をつけた後は調整の動きが強まって
111円台後半まで値を戻す形になった。
ドル円以外の通貨は、
ドル円以上にドルの買戻しの流れがきつく、
ロンドン朝に一旦ドル売りが進行した後は
じりじりとドルが戻す展開で、
ユーロやポンド、AUDなどは東京時間の水準を割り込んでの
ドル高進行となった。
基本的には、米利上げの打ち上げ観測の高まりを受けての
ドル売り基調が続いており
10日のFOMC後に発表される声明文の内容に注目が集まる展開。
もう一つの注目材料、
今週発表予定の米財務省為替報告では
中国が為替操作国として指名されるかが焦点。
東京からロンドン時間朝にかけては、
中国の為替管理国としての指名があるのではという思惑が広がり
人民元への圧力の高まりからアジア通貨買い→円買いという動きが見られたが
NY時間に入って米財務省筋から
「人民元の柔軟性について、中国との誓約は実現すると思う。
中国も人民元の柔軟化に向けて動いている。」などの発言も有り
為替管理国の指名は回避との見方が強まって
ドル円の下値を支える形となった。
【東京市場】
金曜日の米雇用統計(非農業部門雇用者数:NFP)の
驚くほど低い数字を受けて進んだドル売りの流れが
週明けの東京市場でも続いた。
金曜日に、年初来安値であった112.33を割り込んだ後も112.30/50と安値圏で推移
していたドル円は
週明け、112円台前半で始まった後、
早朝のオセアニア市場でドル売り円買いを強めて
112円割れを示現、
その後利益確定の買戻しなども見られたが
戻り112.20がすでに重くなる展開に
東京勢も売りに回って、
午前中に111円半ば手前までと、昨年9月以来の円高圏まで値を落とした。
金曜日の動きで、NFP直後のドル売りの後は落ち着いた動きになった
欧州通貨が、今日の東京時間も対ドルでやや様子見ムードになる中、
クロス円での円高も進み、
ユーロ円やポンド円も大幅安(外貨安円高)
最も円高進行の早さに
下値では警戒感も出ており、
午後に入ると、円高進行の動きはいったん落ち着き、
海外勢の参加待ちといった様相になった。
【ロンドン市場】
ロンドン時間に入って、
ドル売りが加速する流れになった。
東京午後にいったんドル安円高の流れが一服していたドル円も
海外勢の積極的な売りの前に
111.50のサポートを割り込み、大幅安。
10日のFOMCにおける声明において
利上げの小休止が示唆される形になるとの思惑が
ドル売りを誘っていると見られた。
また、今週発表予定の米財務省為替報告において
中国が再び為替管理国として槍玉にあがるのではという噂が流れたことが
アジア通貨高から円高を呼んだ面もあり
ドル円は111.00に向けて下落を続けた。
ポンドの経済指標が好調であったことも、
欧州通貨買いドル売りを誘って、ドル安の進行を助けた。
午後5時半に発表された
英PPI(出荷&仕入)の数字は、
各数字とも予想を上回るかなり好調な数字。
明日に控えている英第2四半期インフレ報告において、
BOEの今後の利上げ姿勢を想起させる報告になるのではとの思惑が広がっているな
か、
PPIの好結果ということで、
英利上げ期待の高まりを強める形になった。
(週末の英紙などでインフレ報告の強気な見通しが報道されていた)
ポンドは、この指標を受けて1.86台前半から
1.8690近辺まで一気に上昇。
ユーロもつられて1.27台前半から、ポイントと見られて1.2765を抜き
1.2785/90までと、一年ぶりの高値圏まで上昇する形になった。
もっとも、欧州通貨の対ドルでの買いはこの朝の動きで一服。
その後はポジション調整のユーロ・ポンド売りドル買いとなった。
クロス円での外貨売り円買いの流れが続いたことも、
欧州通貨の頭を抑える形になった。
ドル円は、朝方のロンドン勢参加直後の売り、
その後の欧州通貨高ドル安に乗じた売りで
いったん110.05まで値を落とした後、
やや値を戻したが、
早出のNY勢の売りに、ついに110円台まで示現する流れ。
もっとも、110円台をつけていったんは気が済んだのか、
111.30近辺までその後値を戻した。
なお、この戻しの際に、市場の一部で、介入ではとの噂が流れたようだが、
水準的にも、その後の動きの状況を見ても、ただの噂に過ぎないと見られる。
また、バーゼルで、中央銀行の総裁会議が開かれており
欧州勢をはじめとして、発言がいろいろと相次いだが
ロンドン時間中は市場の反応は薄かった。
【NY市場】
NY市場は、ドルの買戻しが目立つ展開になった。
EUの春季経済報告において、
EU経済の2007年の経済成長見通しが下方修正されたことなどが
欧州通貨の売りを誘い、
ユーロドルは一時1.2700割れまで下落。
1.27割れには依然買いが残っており、下値が支えられているユーロに対し
そうした買い注文の見受けられないポンドにいたっては
ロンドン朝の1.87近辺から1.86をしっかり割りこみ1.8550近辺までと
大きなポンド売りドル買い。
10日にFOMCを控え、大幅なドル売りに対する慎重姿勢が目立ってきており
このところのドル売りポジション積み上がりの
調整の動きが強まっているものと見られた。
ドル円も、111.50越えとロンドン朝のドル売りからの
戻しが目立つ展開。
110円台を示現したことで、動きに一服感が出ており、
全般的なドル買戻しムードに反応しやすくなっていた。
また、ロンドン時間の円買いを支えた要因の一つである
米財務省為替報告における中国を為替管理国へ指名との思惑が
米財務省筋から
「人民元の柔軟性について、中国との誓約は実現すると思う。
中国も人民元の柔軟化に向けて動いている。」と発言があったことで
為替操作国指名回避へと市場の思惑が変化したことも
ドル円の下値を支え、
111.70越えまで値を戻す展開となっている。
【ここからの見通し】
一旦110円台をつけたことで
市場では下値一服感が出ている。
FOMCを前にして、欧州通貨などでのドル安が落ち着いている中で
円独歩高にも限界が見られるか。
ただし、ロンドンの朝のように、
全般的なドル売りムードになったときは
ドル円も下値を攻めやすい状況で
依然下値リスクはかなり高い。
10日(日本時間11日早朝)のFOMC声明発表において
いっそうの金融引き締めについて「may be needed:恐らく必要」など
これまでのキーワードが省かれて
利上げの小休止を示唆してくるようだと
もう一段のドル売りという局面も見えてくるか。
雇用統計が弱まった状況で
FOMCとしてもいつまでも利上げを続けるというわけには行かず
(雇用の最大限の確保は、FRBに課せられた二重の義務の一つ)
そろそろ利上げを小休止してくることは
市場も織り込みつつある。
ただし、これまで長い間利上げ局面が続いてきただけに
実際に声明で利上げ局面終息が示唆されてくると
それなりのインパクトはあると見られる。
発表までは、思惑先行で神経質な展開が続くか。
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1992年チェースマンハッタン銀行入行 1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行 (旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍 10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。 2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト (社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎) |
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