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FOMCで0.25%利上げ、中国を為替管理国認定せず
5月11日
************忙しい人のためのサマリー*********
FOMC、予想通り0.25%利上げ、その後の声明は
利上げについて、若干必要となる可能性(may yet be needed)と
表現は弱めながら利上げ継続の可能性を示し、瞬間ドル買いも
それ以外の部分のバランスが取れており、反応は限定的。
為替報告書は、中国を為替管理国認定せず。
こちらもドル買いで反応。
これら二つのイベントはどちらかというとドル買いであったが
地合いはドル売りが強い。
ドル円は、FOMC後に一時110.10と110円割れ目前まで下落。
為替報告書で戻された後も、110円台半ばでの推移と
ドル安円高圏での推移が続く状況。
ユーロも一時1.2830近辺と一年ぶりの高値圏
ポンドは、四半期インフレ報告の中身が慎重なものになり
高値から値を落とし、その後戻りきらず。
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日本時間の午前3時15分に発表されたFOMCおよび
5時に発表された為替報告書という二つの注目材料を前に
様子見ムードが出るかと思われた市場は
ドル売りを大きく進める展開。
ドル円はFOMC前の段階で110円台前半までドル安円高がすすみ
昨年9月以来8ヶ月ぶりの安値圏。
110円割れまで意識される軟調な地合いであった。
ロンドンの朝方は
ユーロやポンドなどの欧州通貨も、
対ドルで一年ぶりの高値圏(ドル安)まで上昇する場面があり
ドルは全般的に軟調な地合い。
もっとも、その後英国の四半期インフレレポートが軟調になったことを嫌気して
ポンドが下落。
ユーロも頭を押さえられるなか、
ドル円だけが軟調で、ポンド円での売りなども加わって
円独歩高の展開も見られた。
FOMCは、市場の予想通り+0.25%の利上げを決定
より注目度の高い声明文の内容は
今後の金融引き締め(利上げ)について
これまでのmay be needed から may yet be needed に表現を変更し、
若干だが利上げの可能性があると
表現を弱めながら、継続利上げの可能性を示唆。
市場は瞬間ドル買いで反応した。
もっとも声明文はその直後の文章で
金融引き締めは経済情勢の情報に依存と
今後の経済指標などの状況次第であることを表明するバランスに取れたもので
瞬間のドル買いが収まったあとは
再びドル売り基調が強まった。
為替報告書に対する懸念もあって
ドル円は一時110.10と110円割れ目前までドル売りが進んだが
報告書において
中国の為替管理国認定がなかったことなどを好感して
110円台半ばに値を戻している。
【東京市場】
FOMCを控えて、東京市場は様子見が続き、
ドルの安値圏で膠着。
朝方仲値のドル買い需要の噂などに
若干ドル円が買われる場面なども見られたが
上値は限定的で、
ドル円は111円近辺での小動き、
ユーロやポンドもドル安圏でもみ合いと、
市場は、FOMCを前に様子見ムードが強い展開になった。
円金利が大きく上昇。
日経平均が金利の動きなどを嫌気して大きく売り込まれるなどの動きが見られた
が為替への影響はあまり見られなかった。
唯一目だったところではNZDの売り。
カレンNZ財務相が辞任するとの噂が流れたことで、
政局混乱を嫌ったNZD売りが活発になり、
NZDは対ドル、対円で大幅安。
午前中に70円台を回復したNZD円は、前日の安値を抜けて69円台半ばまで売り込ま
れた。
【ロンドン市場】
海外勢が参加してくると、
まずドル売りが優勢になった。
ドル円は前日の安値を割り込んで、8ヶ月ぶりのドル安円高圏での推移。
ユーロやポンドなどの欧州通貨は一年ぶりの高値(欧州通貨高)での推移。
もっとも、ユーロドルが1.2800に乗せた所でオプション取引に絡んだ売りに頭を
抑えられると
その後は円の独歩高(ドル安円高)。
FOMCを前に、いっそうの上値進行に慎重な欧州通貨に対して
ドル円は依然ドルの売り遅れ(円の買い遅れ)感が残るといわれており
上値が重い展開が続いた。
売り遅れの目立つ輸出企業などが
売り注文を下げてきているとの見方などもドル円の下げを呼んだ。
実際の売買で目立ったところでは、米系投資銀行などのドル売り円買い、
ドル円は110.50を割り込むと110.32までと110円割れが意識されるところまで一時
値を下げた。
NY時間の夕方に発表されるMSCIのリバランスにおいて、
日本の比率が引き上げられるのではという噂が流れたことも
円買いを誘ったようだ。
(MSCI指数:ヘッジファンドなどの基準値(ベンチマーク)となる世界各国の株
価や債券などの指数
何種類もの指数がある中、5月は年に一度の全ての指数の再構成が発表される時
期となっている)
後目だったのは、ポンドとNZD。
四半期インフレレポートが発表されたポンドは、
レポート内で経済成長見通しが下方修正されるなど
市場の期待していたほど強気なものにならなかったことを嫌気してポンド売り。
ロンドン時間の朝にユーロドルなどとともに上昇を見せ1.8730と一年ぶりの高値
圏となった状況から
100ポイント以上も値を下げて1.8600をトライする動きを見せた。
東京時間から売りが目立ったNZDは、
東京時間に流れたカレン財務相の辞任の噂は否定されたものの
ロンドン時間に入っても売りの勢いがやまず
NZDYENは一時68円台をつける大幅安。
東京時間から2%以上も値を落とした。
NZは対ドルでも値を崩しており、NZDの厳しい状況が続いた。
【NY市場】
NY勢が参加してくると、
ややドル買いが堅調な動きとなった。
FOMCを前にポジション調整の動きが入ったと見られ、
ドル円が110.65/70まで買い戻される場面も見られた。
もっとも、基本的には数字前の様子見が目立つ形で
大きな動きにはならず
その後お昼頃からは、長期金利がFOMCを控えて軟調になったことから
再びドル売りが優勢になり、
ユーロが1.28台、
ドル円が110円台前半に進んでFOMCの発表。
FOMCは予想通り0.25%の利上げを決定、このこと自体は織り込み済みで反応なく、
市場の注目声明文に内容を見ると、
「若干だが一段の利上げ必要な可能性」と
表現は弱くなったものの、もう一段の利上げの可能性を示唆
原文で見ると、これまでのmay be needed がmay yet be needed となっており
うまく表現を緩めながら、利上げ可能性を残した形。
またその後に
その度合いとタイミングは特に今後の経済状勢の情報に依存する
but emphasizes that the extent and timing of any such firming will depend
importantly on the evolution of the economic outlook
as implied by incoming information
となっており、
今後の経済指標などの状況を見ながら、利上げを行なうかどうかを決めるという
バランスに取れた声明であるといえる。
市場は、声明が明確に利上げ打ち止めを打ち出さず
どちらかというと今後の方向性はまだ利上げとしたことを受けて
瞬間ドル買いで反応し、
ドル円が110.30/35から60越えまでの上昇を見せる場面もあったが
声明文自体はバランスに取れたもので
それ以上の反応は難しく、
その後の為替報告待ちで再びドル売りが優勢。
FOMC声明を受けてのドル売りが優勢の軟調地合いということで
為替報告書の発表を前に
それまでの安値を越える動きが見られ
ドル円は110.10と、110円割れ目前まで売り込まれる場面が見られた。
ユーロドルも1.2830までとそれまでの高値を超えて上昇(ドル安)。
長期金利がFOMC声明を受けてそれまでの動きを切り返して上昇を見せる中で
為替のドル安進行と、
ドル売りの勢いを感じさせる流れになった。
その後、
午前5時に発表の為替報告書は
There are no nations which meet the technical definition of
a "currency manipulator" and that includes China と
中国及び他の国について、為替管理国との認定をせず。
その後の文面で
中国は柔軟な為替制度について明確に公約している
中国の経済、通貨政策に特別な懸念。
中国に柔軟性加速を活発かつ率直に求めてゆく と
中国について今後の推移を見守る動きを見せた。
このことを受けて、市場は一安心ということで
ドルは買戻しを強め、
ドル円は110.60越えまで再び上昇。
為替報告書は、ほかにも
外国中銀の大幅なドル離れを示す証拠はない と
市場が懸念する外貨準備のドル離れを否定、
また報告書を受けてのスノー長官の会見において
強いドルは米国の利益、通貨価値は市場で認定されるべき と
強いドルの方針を堅持したことで、
ドルに対する買戻しを誘った。
もっとも、
ドル円はその後110.50を挟んでの動きとなり
戻りは限定的な状況。
【ここからの見通し】
FOMC,為替報告書と
イベント二つが終了した形。
市場が懸念したドル売り方向への内容とはならなかったが
それでも戻りが鈍い当たりが
ドルの軟調地合いの強さを感じさせる展開。
もっとも、長期金利がFOMCを受けて上昇傾向にあるのは
ドルにとっていいニュースで、
じりじりと効いてくる可能性もある。
ただし、とりあえずドル円の戻りが110円60/70銭程度で
とどまっているようだと
110円割れを意識せずに居られない状況で
大方の社内レート110円を割り込みそうな状況で
輸出勢が、とりあえず110円を越えている今の状況で
諦めて売りを入れてくるようだと
一段のドル安円高傾向が鮮明になってくる可能性もある。
110.00付近には、オプション取引などに絡んでまだ買いが残っているといわれ
一旦指示線になっているが
109.90を割り込むと大口のストップの可能性も指摘されている。
市場の次の注目は
金曜日の米貿易収支か。
依然として高い水準の赤字が予想されている。
秋の中間選挙をにらんで
対中赤字などが拡大しているようだと
人民元への圧力の強まりなども意識され
ドル売り円買いの材料とされる可能性が高い。
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1992年チェースマンハッタン銀行入行 1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行 (旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍 10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。 2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト (社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎) |
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