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NY時間に入ってドル売りが進む
5月17日
************忙しい人のためのサマリー*********
東京朝方はドル買いが進んだものの、その後もみあいを経て
NY時間はドル売りが優勢に。
米経済指標PPIと住宅着工がいずれも弱い数字となり
ドル売りを読んだ形。
ノワイエ仏中銀総裁が、ユーロ圏のインフレを警戒するコメントを述べたことなど
発言に対する反応も少し見られたが、こちらの動きは限定的。
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昨日の市場は、
売り買いが交錯する展開を経て、
NY時間昼からドル売りが進んだ。
月曜日の海外時間がドル買い優勢となったこともあり
東京の朝からドルの買い戻しが進んでいたのだが、
ドル円の高値では売りが待ち構えている状況。
その後のもみあいをへて
注目の米経済指標PPI(生産者物価指数)と住宅着工が
いずれも弱めの数字となり、ドル売りを誘った。
PPIは、総合が予想を上回ったものの
エネルギと食品を除いたコア部分が予想を下回り
原油高の悪影響を印象付ける形。
住宅着工は、住宅ローン金利の上昇が
住宅市況にかなりのダメージを与えていることを印象付ける形で
発表直後からドル売りが進行。
その後、鉱工業生産の数字が予想を上回って、
いったんは買い戻されたものの
PPIと住宅着工の両指標の悪いイメージは強く、
その後NY昼ごろからドル売りが再び進行した。
もっとも、
月曜日から火曜日朝にかけてドルの買戻しが大きく進んだこともあり
昨日のドル売りも、あくまでレンジの中での取引。
ドル円の119円台前半など、ドル買いがいると見られる注目水準まで
動きが進んではいない。
【東京市場】
東京市場は行って来いの動き。
朝方はドル買いが優勢になったものの
その後値を落とす形になった。
このところのドル売りの勢いに対する警戒感などから
前日のNY市場からオセアニア市場にかけてドル買いが進んだ流れを受け継いで
朝方はドル買いが優勢な展開。
商品市況の軟調さを受けて
ブアジルリヤルや南アラントなどの新興国通貨売りが強まり
投資資金のドル回帰の動きが強まっていることも
ドルの下値を支えた。
もっとも、ドル円が110.88の高値までつけたあとは
一転ドル売りが優勢に。
ドル円の高値からは本邦輸出企業などからの売りが入ったほか、
米系投資銀行などからの売り、
米債の利払いに伴う売りなどが出ていた。
ユーロなども、ドル円の売りにつられて若干ユーロ高ドル安になったものの
動きは限定的。
【ロンドン市場】
海外勢が参加してくると、
東京昼ごろのドル売りの調整(ドルの買い戻し)が入る展開。
東京朝と同様に、ドル安進行に対する警戒感などが意識された。
注目材料のうち、
英HICPは予想通りの結果で、目立った反応は見られず、
市場が反応したのは、その後の
独ZEW景況感指数のほう。
予想の60.0、前回の62.7を大きく下回る50.0という数字に
ユーロ売りドル買いが一気に進み、
ユーロは1.2770近辺と東京時間の安値圏まで値を落とし
ドル円は110円台半ばを越えるところまでドル買い円売りが進んだ。
ZEW景況感の下落は、
同所(ZEWは経済研究所の名前)のシニアエコノミストがその後指摘していたように
ユーロ高の影響(輸出競争力の低下)が背景にあるということで
ユーロの頭を抑える形になった。
もっとも、このドル買いも長くは続かず、
米PPIや住宅着工などを前に
ポジション調整が入って、ユーロは1.28台前半に、ドル円は110円台前半に戻された。
ユーロに関しては、ノワイエ仏中銀総裁が
インフレに対して警戒姿勢を見せたことも
買戻しの要因となっていた。
【NY市場】
注目のPPIと住宅着工は、いずれも弱めの数字。
PPIは総合の数字が予想を上回り、
食品とエネルギを除いたコアの数字が予想を下回るという結果。
部門別を見ると食品単体は前回から数字が下回っており(-1.4%)
原油高を受けてのガソリン価格の上昇(+12.3%)が
ほかを引っ張るという、非常に好ましくない形。
前日のNAHBの弱い数字を受けて、懸念が出ていた住宅着工も
年換算で184.9万戸と予想を下回り、3ヶ月平均で199万戸と1年ぶりに200万戸を割り込む形。
こちらは、米利上げをうけた住宅ローン金利の上昇がまともに響いた形で
いずれも今後の米金利見通しにとって、
あまり好ましくない状況となって、ドル売りを呼んだ。
この数字を受けてドル円は109円台後半まで売りが進み
その後に出た鉱工業生産の好結果などに
いったんは値を戻したものの
PPIと住宅着工を受けて長期金利が下落したことなどを受けて
午後に入って再びドル売りが強まった。
前日の市場で、軟調になったことからドル買いの材料といわれた
原油や金などの商品価格も、昨日は堅調な展開となり
為替市場への材料とはみなされなかった。
【ここからの見通し】
どうしても戻りが鈍い。
NAHBの数字から、住宅着工の弱さ自体は予想されたとはいえ、
住宅ローン金利の上昇の悪影響をまともに示された
昨日の数字自体のインパクトは強く、
金利面での強気な見通しの後退は避けられないところか。
もっとも、ドル円の119円台前半の買いはまだしっかりしているという話で
下値をどんどん進めていく流れになるかは疑問が残るところで、
下値警戒感も出ながら、じりじりとした展開が予想される。
今日の注目指標としては米消費者物価指数(CPI)、
PPIに引き続き、弱い数字になるようだと、
もう一段のドル売り進行が懸念される。
ユーロは、下値にしっかり感が出てきた。
ドル売り傾向が進めば、再びの1.29台もありそうだ。
もっとも、その上1.3000は心理的にも、注文状況的にも大きな壁になっており
頭を抑えてくることが考えられる。
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1992年チェースマンハッタン銀行入行 1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行 (旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍 10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。 2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト (社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎) |
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