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スノー長官の後任を巡って、市場は大きく動きを見せる


5月31日

************忙しい人のためのサマリー*********
スノー長官の後任を巡って、市場は大きく動きを見せる

東京昼頃からロンドンにかけては、エバンス元商務長官就任の噂にドル売り

その後、ロンドンの昼ごろに、ポールソンGS会長就任の報道にドル買い

実際にブッシュがポールソン氏の氏名を発表する頃には動き落ち着き、
その後ドル反落。
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昨日の市場は、
スノー財務長官の後任を巡って
市場が上下に激しい展開。

まず、動きのきっかけは
英紙にでた、スノーが週の早い段階で辞任し
エバンス元商務長官が就任、エバンス氏はドル安を志向という
観測記事。
もっとも観測記事とはいえ、実際にスノーは昨日辞任したことをみると
何らかの材料をつかんでの記事であったとみられる。
(後任を巡って、ブッシュにアドバイスをしていたであろうエバンス氏が
そのまま就任するという観測だけ間違っていたというところ)

市場は、この記事をきっかけに
ドル売りを一気に強め、
ドル円が111円70銭を割り込む動きに。

記事はかなり軽めの読み物形の体裁をとっていたが
市場の反応が大きかったあたり
スノーの辞任が間近というのは市場参加者も皆感じており、
記事に信憑性を感じたのであろう。

もっとも、ロンドン昼過ぎに実際に名前が挙がってきたのは
ゴールドマンサックスの会長であるポールソン氏。
政府高官がすぐに肯定したこともあり
市場は、ポールソン氏の次期長官就任の報道に
今度は一転ドル買いを一気に進める展開に。
ドル円が112円台半ば、ユーロが1.28ちょうど近辺まで
ドルの買い戻しが進んだ。

しかし、ポールソン氏の姿勢が明確になっていないことなどから
上値でのドル買いにも慎重な動きが見られ
NY昼頃からドル売りに反転と
一日を通じて荒っぽい展開が続く流れになった。

【東京市場】

スノー長官が今週早い段階で辞任を発表し
後任にはエバンス商務長官がつく模様という
英タイムス紙の記事を受けて、ドル売りがすすんだ。
(ただし記事は、記者による観測記事)

前日、祝日とあって取引参加者が少ないNY時間に
若干ドル買いが進んだこともあり
朝方はその流れを引き継いでドル買いが堅調、
ドル円も112円台半ばから後半でのもみ合いになった。

その後、昼過ぎに英タイムズ紙に、
スノー長官が週の早い時点で辞任し、
後任にエバンス氏が就任、エバンス氏はドル安を許容する見込みとの観測記事が
載りこれを受けてドル売りが一気に進む展開。

ドル円は112円台半ばから112円割れへ、
ユーロドルは1.27台後半から1.2800越えまで一気にドル売りが進んだ。

【ロンドン市場】

ロンドン時間も、スノー長官の後任人事に振り回された。

ロンドンの朝方は、東京時間に出たエバンス次期長官に就任の噂に
ドル売りが強まり、ドル円は111.63までと、高値から1円以上値を落とす展開、
ユーロドルにいたっては1.2881まで上昇し、
安値から140ポイント近い大幅上昇(ドル安)を記録した。

その後は昼ごろまでドル安圏でもみ合っていたが
そこに飛び込んできたのが、
スノー長官の後任に、ポールソン米ゴールドマンサックス会長が就任との報道。

エバンス就任との噂でドル売りを進めていた市場は、
ポールソンの就任との報道で一気にドルの買戻しを進め流転買いになり、
ドル円が111円台後半から112円台半ばまで
ユーロドルが1.28台後半からちょうど近くまでと
大きくドルの買い戻しに。

ゴールドマンサックス会長ということで、金融にも明るいポールソン氏の
次期長官への就任を市場はドル買いという形で好感した動きになった。

もっとも、東京午前のドルの高値の手前では
ドル売り注文も入っており、
ドル上昇を止められた後は、利益確定の動きが強まった。

【NY市場】

午後10時15分にブッシュ大統領は正式にスノー長官の辞任と
ポールソン米ゴールドマンサックス会長の次期長官指名を発表。
この中で、貿易相手国への為替柔軟化を求めると
アジア圏などへの為替柔軟化圧力の継続を述べたことから、
ドルの反落が始まった。

その後午後11時に発表された米コンファレンスボード消費者信頼感指数の数字が
予想を上回る数字になるなどの買い材料も見られたものの
ドルの上値が限定的であったことから
数字後は、逆にドルを売る動きが強まった。

ロンドン時間のドル買いの中でも、
ユーロドルが1.2800近辺で底堅くなるなど、
欧州通貨の強さが意識されたこともあり
ユーロドルが1.29台まで上昇、
ポンドドルも1.88台後半と、一週間ぶりの高値圏での推移になった。

ドル円も、112円ちょうどを割り込んで下落し、
ロンドン朝方の安値圏である111.70近辺での推移。

もっとも、ユーロドルは1.29台に乗せたことで一服感が出て、
その後は利益確定の動きが中心、
ドル円は、ロンドン時間朝の安値を割り込みきれなかったことで
こちらもドルの買戻しが出て112円台に戻す動き。

広めのレンジ内で荒っぽい動きが続いた。

【ここからの見通し】

ポールソン次期財務長官については
金融に明るい面は好材料だが、
昨日の短期的な動きはともかく、
新長官の就任を受けて、中長期的にドル買い、売りを行なうには材料不足では有り
今後増えてくるであろう発言内容などから姿勢を確認していきたいところ。

今日の注目は、NY時間にFOMC議事録(5/10開催分)か。
6月の利上げがかなり織り込まれている現状を
さらに支えるような議論が見られたか
それとも利上げ終了に向けた議論が活発になっているのか
内容について、しっかり確認していきたいところ。

議事録で、利上げ終了への道筋がしっかりし
金曜日の雇用統計が弱めだと、
今月はじめのように、ドル売りが強まってくる可能性がある一方、
逆に6月の利上げがより意識されるようになると
上値を抜け切れない現状を打破する要因にもなる。

議事録が目立ったモノにならない場合は
若干ドル売りが優勢か。
ドル円の場合、下値がしっかりしているが
欧州通貨の強さが目立っていることが
ドル全般的には、頭を抑えてきそうだ。

クロス円は、6月のボーナスシーズンに向けて
買いが進むという期待が強い。
特に今後の利上げも期待されるユーロへの外貨投資増が意識されるところで
ユーロ円は堅調な展開を見せそうだ。

 

■為替ニュース配信サイト「Klugクルーク」




山岡和雅
やまおかかずまさ

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。
2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)