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弱い米雇用統計の数字を受けて、ドル売り進む


6月5日

************忙しい人のためのサマリー*********
米雇用統計(非農業部門雇用者数)が、7.5万人と驚きの低結果
この数字を受けて、ドル売りが一気に広がる。

ドル円は113円近辺から111円台に、ユーロドルは1.2810/20から1.29台に。

10年債利回りが5%を下回るなど、米利回りの低下も目立った

雇用統計までは、膠着状況が目立つ展開であった。
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金曜日の市場、
注目の米雇用統計(日本時間午後9時半)までは
動きが取りにくく、こう着状態

そうした迎えた米雇用統計(非農業部門雇用者数:NFP)は
予想の17万人前後に対して
7.5万人とという低結果
この数字を受けて市場ではドル売りが一気に進み
それまで113円近辺にいたドル円は111円台に、
ユーロは1.2810/20から1.29台に進み
その後もドル売りが優勢な展開になった。

米債券市場で、10年債利回りが5%を下回るなど
今回の数字を受けて、
利上げ期待の後退から来る
金利/利回りの低下がみられ、
数字直後のショックからくる超短期的なドル売りに加えて、
その後のNY市場全体にわたってドル売りが優勢になった。

米株式市場は
利上げ観測の後退をうけて寄付きから買いが先行したが
その後、経済の減速懸念なども広がったことから
結局終値ベースでは前日と同水準と
落ち着いた動きになった。


【東京市場】

前日のNY市場のISM製造業の弱い数字を受けて
朝方ドル円がやや軟調。
112.70から50割れを試す動きを見せた。

もっとも、夜に米雇用統計を控えていると会って
市場の様子見ムードは強く、
その後値を戻すと
もみあいが続いた。

村上ファンドの村上氏逮捕への報道を受けて
日経平均が寄り付きの上昇から
一時200円を越える大幅安に。
その後引けにかけて300円近い上昇と
株式市場は、大荒れな展開になったが
こちらに対する為替市場の反応は特に見られず。

【ロンドン市場】

雇用統計まではこう着状態が続いた。

ドル円が113円手前まで買いが進むなど、
朝方若干ながらドル買いが進んだ後、
各通貨とも狭い範囲でのこう着状態となった。

ドル円は112.90近辺、ユーロドルは1.2810/20で
午後9時半の米雇用統計を迎えた。

午後9時半の米雇用統計、
非農業部門雇用者数は
予想の17万人前後増に対して
7.5万人増と、一瞬目を疑うような弱い数字。

前日のISM製造業景況感指数の雇用部門の数字が弱く
やや懸念されていた製造業の数字が
前回の1.9万人増から1.4万人減と、
懸念以上の大幅な減少。
建築業も1.6万人増から0.1万人増まで増加が減り、
講義の製造業生産関係雇用者が、1万人減まで悪化したことが
ここまで数字になった原因であった。

市場はこの数字をうけて
一気にドル売りを進め、
ドル円が112円割れ、ユーロが1.29越えでの推移。

【NY市場】

雇用統計を受けての直後のドル売りは、
ドル円、ユーロドルともに100ポイント前後のドル安進行後
利益確定の買戻しなどに動きを止められたが
いかんせん戻りが弱く、
その後再びドル売りの進行へ。

フランス系の銀行から
ユーロ円やポンド円などのクロス円で
大口の売りが持ち込まれたこともあり
ドル円は、一時111.34まで売り込まれる場面も見られた。

その後、やや値を戻したものの
111円台半ばから後半にかけての推移と
頭は重い展開。

ユーロは、ユーロ円での売りなどもあって
1.29台前半では上昇を止められたものの
戻りがかなり限定的で
1.29台前半での推移が続いた。

ポンドも、ユーロ同様に1.88台では上値追いに慎重な姿勢。
1.86台半ばから上昇したとあって
上値では、短期筋の利益確定の動きも見られた。
もっとも、1.8800から買いがはいるなど
下値しっかりという動きで
こちらも高値圏での推移が続いた。

【ここからの見通し】

二ヶ月続けての雇用統計の低い数字を受けて
市場の利上げ期待が若干後退している。

前月のCPIの強さもあって
インフレ懸念がまだ見られることから6月の利上げについては
まだ実行されるという見方が強いようだが
雇用統計前ほど圧倒的な見方ではなくなってきた。

今週は貿易収支の発表も控えている(金曜日)。
前回は赤字額が620億ドルまで減少し、
ドル買いに安心感を与える形となったが
今回の数字は、再び650億ドルと赤字が増えることが予想されている。

雇用統計で、ドル買いに対してやや不安が生じているところに
予想以上の赤字額となった場合は
ドル売りに拍車がかかる可能性もある。

もうひとつ注目したいところは、
週末発表された先週火曜日時点のIMM通貨先物の数字。
主要6通貨のドルショートポジションが
2004年11月以来の過去二番目の大きさとなっており
ヘッジファンドなどのドル売り志向が見受けられる。
こうしたポジションの解消が出てくるようだと
逆にドル買いへの期待も強まるという具合に
材料によってまちまちな動きを示しているだけに
今週は、神経質な動きになりそうだ。


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山岡和雅
やまおかかずまさ

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。
2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)