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米CPI好結果で、瞬間ドル買いも、その後ドル売りが目立つ展開


6月15日

************忙しい人のためのサマリー*********
米CPI好結果で、瞬間ドル買いも、その後ドル売りが目立つ展開。

インフレ懸念は依然強いが、ドル円の115.50などのポイントを抜けきれず
ドル高にはやや一服感。

地区連銀報告(ベージュブック)などは、ここ最近のFRB要人の発言と同じく
インフレ懸念に言及、利上げの期待はさらに強まる。
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昨日の市場の主役はNY時間
CPIの好結果にドル買いが出たのもつかの間
その後のポジション調整でドルが大きく売られ
その後戻してと
荒っぽい展開を見せた。

CPIの好結果を受けてインフレ懸念からのドル買い基調は続いているものの
PPIで買いが出た後ということで
好結果のインパクトが限られ、
ポイントとなっている水準を抜けきれずに、
短期筋のポジション調整を誘ったものと見られた。

もっとも、その後のFed要人のインフレ懸念発言などの
ドルが下げ渋るなど
インフレ関係に神経質な状況は続いている。

なお、日経平均が値を戻した昨日の株式市場は、
ロシア、トルコ、ブラジルなどの新興国市場のかなりのところが
値を戻す展開。
NY株式市場も上昇しており
とりあえず投資資金のリスク回避の動きも一服。
投資資金の安全度の高い米債への流入の動きからくる
ドル買いも落ち着いたという面もあった。

もっとも、一時上昇していたインド株が終値ベースでは値を落とすなど
新興国市場売りについては安心感が出るような状況ではない。

【東京市場】

もみあいながら、若干ドル買いに対する調整が入り
ドルが全般的に軟調な地合いとなった。

ドル円は、前日の海外市場で
115.50手前まで上昇したことで、
ドル買いにもさすがに一服感。
ユーロドルで1.2530にアジア中銀からのユーロ買いの噂があって
こちらもドル買いに一服感が出ていたとあって
高値からドルを買い進めることに慎重な姿勢が見られた。

また、久しぶりの東京時間の115円台ということで
ドル円では輸出勢からのドル売りも活発に入っていた。

もっともこの時間帯は
基調としてのドル高傾向は崩れず、下値も限定的であった。

【ロンドン市場】

NY朝に発表された消費者物価指数(CPI)を前に
神経質な動きとなった。

朝方は、東京時間のドル売りの流れが強まる形で
ドル安が全般的に進行
ドル円が115円をしっかりと割り込み
ユーロドルが1.26台に乗せるという動きを見せた。

東京時間に1.2530に控えていたアジア中銀といわれた大口のユーロ買いドル売り注文が
ロンドン時間に入って、上値をたたいてきたという話もあった。

最もユーロが1.26台に乗せるなどして、戻りに一服感が出たところで
再びドル買い基調が復活。
この後発表のCPIが強めの数字になるのではとの思惑も絡んで
ユーロドルが1.2570近辺、ドル円が115円台に戻すという動きで、
午後9時半のCPIを迎えた。

【NY市場】

CPIの数字は
より注目度の高いコア部分が、前月、前年とも予想を0.1%上回る好結果

この数字を受けて、直後はドル買いが進み
ユーロドルが1.2540割れ、ドル円も115.40近辺まで
ドル高が進んだ。
短期筋のポジション調整に、元の水準まですぐの戻されて
再び1.2540,115.40近辺までドル高進行と荒っぽい展開を経て
その後は、一気に反転してドル安進行へ。

数字後のドル高で、ポイントとみられた115.50,1.2530の水準を抜け切れなかったことで
ドル高に対する一服感が強まり
ポジション調整の動きにつながったと見られる。

日経平均が戻していたことや、ロシアなど新興国株式の一部に買いが入っていたことも
リスク回避からのドル買い傾向の落ち着きを思わせ、
ドル高一服感につながった。

インフレ期待からの短期的なドル買いがかなり強まっていたこともあり
ポジション調整の動きは荒っぽいものとなり
ドル円は一時114.40近くまで下落、
ユーロドルは、1.2650近辺までと
発表後のドル高圏から100ポイント近くドルが売られる荒っぽい展開となった。

その後、もみあいを経て、
フッシャー ダラス連銀総裁のインフレ懸念発言や、
ベージュブック(地区連銀経済報告)におけるインフレ懸念姿勢などから
ドルがやや買い戻され、
ドル円は再び115円近辺へ
ユーロドルは1.26割れまでと、かなり振幅の激しい展開を見せた。

【ここからの見通し】

インフレ懸念は依然として続いており
そうした面ではドル高基調は残りそうである。

一部で不安視されているスタグフレーション懸念が
今後どこまで高まってくるかが
ここからのポイントか。
(スタグフレーション:インフレ&景気後退)

ベージュブックでエネルギ価格高騰によるインフレ圧力の高まりが指摘されているように
米インフレ懸念は非常に強く
月末の利上げの予想は動かないであろう。
また、今の状況が続くと
8月の利上げについての予想も出てくると見られる。
しかし、利上げによる景気足折れ懸念がこれ以上強まると
金利上昇がどこまでドル高につながるのかという懸念は出てくると見られる。

基調はドル高継続、しかし高値を追うことは避けたいという情勢が続きそう。

 

■為替ニュース配信サイト「Klugクルーク」




山岡和雅
やまおかかずまさ

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。
2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)