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指標を受けて、レンジ内で激しく振幅


6月16日

************忙しい人のためのサマリー*********
指標を受けて、レンジ内で激しく振幅。

NY連銀、失業保険申請件数好結果でドル買い
その後対米証券投資、鉱工業生産弱い数字でドル売り
フィラデルフィア連銀好結果でドル買い
最後、株高、商品高でリスク会費の動き一服でドル売り。

ただし、ドル円の114.50-115前半といったレンジを抜けるだけの勢いはなく
あくまでレンジ内での動き。
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昨日の市場は、数多く出た指標に振り回されたものの
結局レンジを抜けきれず
レンジ内で上下に何度も振幅する展開を見せた。

昨晩はワールドカップのイングランド戦ということで
ロンドン勢はまったくやる気無し(というかみんな早帰り)で
レンジを抜けて相場を動かすような勢いはまるで生まれず
指標などに反応してレンジ内でチョコチョコ動きが出るにとどまった。

ということで、市場の主役はまたもNY勢。
NY連銀と失業保険申請件数の好結果にドル買い
対米証券投資、鉱工業生産でドル売り
フィラデルフィアでドル買い、
最後、株高、商品高でドル売りと
レンジ内でめまぐるしい動きを見せた。

【東京市場】

東京市場は、非常に静かな展開。
昨晩の海外市場では、ポジション調整からドル売りの動きも出ていたが
基調は米インフレ懸念からくるドル買い継続ということで
下値では買いも出ており、
上下ともに動きにくい情勢になったようである。

世界同時株安が一服し、そうした面からのドル買いが収まったことも
相場をおとなしくさせた要因か。

早朝の英RICS住宅価格はかなり好結果であったが
東京時間はポンドに目立った反応無し。

ドル円は115円バサミ、ユーロは1.2600/10近辺で膠着。

【ロンドン市場】

ロンドン勢は、まずドル売りからしかけ、
ドル円が114.80を割り込んで短期筋のストップを巻き込み
114.60近辺まで下がる一面もあったが
その後値を戻して、もみ合いとなった。

ユーロも、朝市の仕掛けに1.2630を試しにいったものの
ユーロ買いドル売りは続かず、その後もみあいで
NY時間の一連の経済指標待ちとなった。

そうした中、目だったのが堅調なポンドの動き
東京の朝方のRICs住宅価格の好結果(2年来の高値)が
ロンドン時間に入って再評価されたことや
午後6時に発表された小売売上高の数字が前年比で予想を上回ったこと
ブラウン英財務相が「英経済、下半期に成長が加速する見通し」と
今後の英経済に強気な見通しを述べたことなどが
ポンドの買い安心感につながっているようだ。
ロンドン市場が、W杯のイングランド戦を控え参加者が減っている中、
中東勢などから買いが出ていたようだ。

【NY市場】

NY時間は、指標に左右される展開、
もっとも、レンジは抜けきれず、
振幅は激しいもののレンジ内での上下動。

昨日発表された一連の米経済指標
まず最初は9時半のNY連銀景況感指数と失業保険申請者件数。
NY連銀はこの後控えた数字に比べ
通常注目度がやや低いのであるが
今回の数字は、、予想11.0に対して29.0とインパクトのある大幅アップで
ドル買いを呼ぶ展開。
同時に出た新規失業保険申請件数も、予想の32万人対して29.5万人と
こちらもかなりの好結果(これは少ないほうがいい数字)。
この二つの数字を受けて、ドルは一気に買いが進んで
ドル円は115.20越え、ユーロドルは1.2580近辺までドル高進行となった。

しかし、このドル高はまったく維持できず。
ドル円は115円台に輸出勢から売りが控えていたほか、
オプション勢などからの売りに、
すぐに114円台に戻される展開。
そこで出てきた対米証券投資の数字が
予想外の低結果(予想600億に対して467億ドル)となり
米経常赤字のファイナンス懸念が再び頭をもたげる状況となり
ドル売りが加速、
ドル円が114.60近辺までと
この日の高値をつけてから30分ほどでこの日の安値をつけるという
値動きの荒い結果になった。

そのすぐ後に出た米鉱工業生産も予想を下回ったが
すでに下がった水準からの下押しは無し。
(ちなみにこの時点でロンドン勢はやる気まったく無し、
帰宅者も多数)
下値しっかり感もあって、
すぐに値を戻す展開となった。

午前1時に発表されたフィラデルフィア連銀の数字は
実際に好結果で
発表を受けてドル円が115円台を回復するなど
ドル買いが優勢な展開に。

その後、バーナンキ総裁のインフレ懸念発言などもあって
ドル高基調が続いたが、
発言内の
エネルギ価格上昇などをうけても、小売部門のインフレは低水準にとどまっている
などの発言を好感して
株価などが上昇。
商品市況も、
リスク回避の動きの一服感もあって、
金が3%以上上昇するなど、
これまでの下落傾向がいっぺん、値を戻す展開になったことなどから
リスク資産からの資金逃避⇒ドルキャッシュ&米債への回帰という動きが一服し
ドルはNY夕方にかけて軟調な展開となった。

【ここからの見通し】

世界同時株安、商品市場安の流れが落ち着きを見せており
そうした面からのドル買いの流れが落ち着いている。

そのため、ドルの高値を追う勢いはない。

ただし、インフレ懸念からのドル買い意欲はまだ残っていると見られ
基調としてはまだドル高傾向。

ただ、月末の利上げに関しては、金利市場の織り込みはほとんど済んでおり
為替市場でも高値を買うには慎重な姿勢が必要か。

基本はレンジ取引継続と見る向きが多そう。
一部で下値リスクに言及する向きが出てきた。

 

■為替ニュース配信サイト「Klugクルーク」




山岡和雅
やまおかかずまさ

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。
2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)