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FOMCを控え、欧州通貨の対ドルでの売り(欧州通貨安ドル高)が目立つ


6月29日

************忙しい人のためのサマリー*********
5月の貿易収支が予想外の赤字となり、一日通じてNZD売り。

FOMCを控え、欧州通貨の対ドルでの売り(欧州通貨安ドル高)が目立つ。
ユーロは一時1.25台前半へ、ポンドは1.8150割れへ。

米FOMCの結果発表を今晩に控え、長期金利が堅調で
利上げ継続への思惑強まり、ドルは全般に強い。

ドル円は、ドル円での買いとクロス円の売りにはさまれ、
116円台前半を中心にした動き、NY昼頃からやや買い優勢も、値幅は限定的。
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昨日目立ったのは、NZと欧州通貨の売り。
特に目立ったのはNZDの売りであった。

きっかけになったのは、東京時間の朝(オセアニア時間)に出た
NZの貿易収支(5月)の予想外の赤字。
第一四半期経常収支の悪化を受けて、貿易収支への注目度が強い中、
黒字予想が、予想外の赤字という結果になったことを懸念する向きが強く、
NZは発表直後から下落
その後も、ロンドンが入ってきては売られ、NYが入ってきては売られと、
各市場で軟調地合いとなりNY朝には、数字前から100ポイント以上下落する場面もあった。

欧州通貨売りは、ロンドン時間はM&Aや経済指標(英CBI)の影響もあって
ポンド売りだけであったが
NY時間に入って、ユーロが崩れ欧州通貨全般の売りに。
米長期金利の上昇などがきっかけになったと見られる。

ドル円は、全般的に堅調であったものの
値幅は限定的で、基本は116円台前半での取引、
NY時間に入って116.50トライも上値は抑えられた。

【東京市場】

東京時間に最も目立ったのはNZD売り。
朝方発表されたNZ貿易収支が,事前の5千万NZD黒字予想に反して、
1億350万NZDの赤字と、予想外の赤字という結果になったことを嫌気して、
NZDが全面安の展開に。
NZD円は、今週に入って割りそうで割らず、下値を支えていた70円の大台を割り込
んで下落した。

その他通貨は、米FOMCなどを意識して、大きな方向感は出ず。
ドル円は、朝方116.50をトライしたものの、上抜けに失敗。
ユーロ円などの売りも加わって116.10割れへ。

ユーロは対ドルではほとんど動きなし、
ポンドは、対ドルでやや堅調も、それほど大きな動きにはならず。

【ロンドン市場】

ロンドン市場に入ると、
対ポンドとNZでドル買いが強まる展開となった。

ポンドは、1.8200,1.8180と割り込んで、短期筋のストップロスポジションを巻き
込みながら
1.8160近辺まで下落。
ストップロスなど、ポジション調整の動きに加え、
英EMIグループが、米ワーナーの買収提案を拒否したこと
(買収が受け入れられると、買収資金確保のためのポンド買いの期待が出るが、
拒否したことで失望売り)や
午後7時に発表される英CBI(産業連盟)小売販売指数の数字がかなり悪い数字になるという噂が
市場の一部で広まったことなどがポンド売りを呼んだ。
また、ノルウェーの食品を中心としたコングロマリットであるオルクラが、
メディア部門を7億ポンド(1400億円強)で英メディアのメコムに売却するとの報道も
ポンド売りを呼んだと見られる。

NZは、東京朝発表の予想外の貿易収支赤字が
ロンドン勢参加で再び材料視された形。
東京時間には何とか下を支えたこのところの安値0.5991を割り込んだことで
テクニカル的にも売りが出て、下落が止まらなくなり
0.59台半ばまで値を崩した。
AUDもNZの動きにつられ安。

その後、ポンドは
CBIの数字が、やや低かったとはいえ、直前の噂ほどではなかったことや
1.81台中ばでの買い意欲がしっかりしていて、買いに安心感が出たこと
さらに、オルクラとメコムのM&Aが株式交換中心で、為替があまり出ないとの
見通しが広まったことなどで
ポンド買いが優勢になり、下げ幅をほぼ戻したが、
オセアニア通貨は、戻りが鈍く安値圏でのもみあい。

ドル円、ユーロドルなどは時間帯を通じてレンジ内でのもみあい。

【NY市場】

NY時間に入ってまず最初の動きは、オセアニア通貨売り。
ロンドン時間に値を崩した後、戻りが鈍いNZDが再び安値を試す展開で、
NZDUSDは0.5930まで下落。東京朝のNZ貿易収支発表前の水準が0.6040/50であり
そこから100ポイント以上落とした形。
NZDJPYも69円の大台を割り込み、高値から1円半以上値を落とした格好。
もっとも、昼過ぎからはポジション調整の動きも入りやや値を戻した。

続いて出たのが、欧州通貨売りの動きで、
ロンドン時間は、ポンド安にもさほど釣られなかったユーロが
対ドル、対円で売り込まれ、
ユーロドルが一日の安値を更新、1.2550割れのストップをつける形に。
ユーロ円も146円をしっかり割り込んできた。
そこで一旦は持ち直すかに見えたが、
FOMC結果発表を翌日に控えた状況で米長期金利が上昇したこともあって、
利上げ後の声明発表が強気になるのではとの思惑が広がり
ドル買いガ強まったことで、欧州通貨安はもう一段加速、
ユーロは1.2520割れまで下落。
ポンドもロンドン時間に下を支えた1.8150/60を割り込み、ストップをつける形に。

その後、NY昼頃から、欧州通貨の対ドルでの下落が一服すると、
今度は対円での買い戻しが優勢に。

ドル円は、欧州通貨売りドル買いの流れにはあまり乗らず、
116円台前半で推移していたが、その後のクロス円の買い戻しに、
116.50トライと、やや堅調になった。

【ここからの見通し】

今日の市場は、NY時間のFOMC結果発表までは動きが取り難い
FOMCでは、0.25%の利上げ自体はほぼ規定路線、
問題はその後の声明内容となる。

市場では、8月の利上げ自体も織り込む動きが続いており、
声明もそれに沿ってかなり強気なものとなることが期待されている。
期待通りのものとなると、
ドル買いへの安心感が増してくる形か。
一部では、8月以降の利上げを予想する専門家も増えてきており
そうした見方が、今回の声明でどれだけ強まってくるのかが焦点。

また、逆に意外と中立的なものになったときは
反動売りに注意したいところ。
ただ、インフレ懸念なども有り8月の利上げ期待も簡単には落ち込まない状況と見られ
よほどの声明で無いと落とし難いとの見方も。

■為替ニュース配信サイト「Klugクルーク」




山岡和雅
やまおかかずまさ

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。
2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)