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木曜日のFOMC声明後のドル売り傾向が継続


7月03日

************忙しい人のためのサマリー*********
木曜日のFOMC声明後のドル売り傾向が継続。

最も注目された米コアPCEデフレータの数字は
前月比0.2%、前年比2.1%と予想通りも、数字発表後ドル売り広がる。
予想通りの数字では、ドル売りの流れが止まらないとの見方。

米債券市場での利回り低下も顕著で、市場の米利上げ打ち止め観測が強い。
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金曜日の市場では、ドル売りの流れが継続した。

木曜日NY時間午後に発表されたFOMC(米公開市場委員会)の声明が
市場の期待ほどタカ派ではなく、
景気の鈍化などにも言及したことで進んだドル売りの流れは、
その後も継続。

東京時間朝、ロンドン時間朝といった時間帯にドル売りが進んだあと、
もみ合いを見せる場面もあったが
その後NY朝に発表されたPCEコアデフレータなどの指標をきっかけに
再びドル売りが大きく進行する動きを見せた。

指標自体は、それほど悪いものではなかったのだが
直前に良い数字が出るという噂が出ていたこと、
予想通りの数字では、ドル売りの流れを止められないという見方が広がったことなどが
ドル安を誘ったとみられる。

その後、週末前ということもあり、
ポジション調整の動きを見せたものの
結局引け前に再びドル売りが強まり、安値引けという展開。

米債券市場での利回りの低下も目立ち、
市場の米利上げ打ち止め観が強まっている。

ドル売りは、対円以上に、欧州通貨で強まっており
結果として、クロス円では、欧州通貨高円安が目立った。

【東京市場】

東京時間午前3時15分に発表された米FOMC声明が
経済の減速に言及するなど、ややハト派な物となったことを受けて進んだドル売りの流れは
東京時間も継続。

さすがにドル円で116.20近辺から115円割れまで
ユーロドルで1.2520/30から1.2670近辺まで一気にドル安が進んだ後とあって
更なるドル売り進行には慎重な姿勢が見られるが、
戻りが非常に限定的な展開。

ドル円はFOMCで114円台後半に落とされた後、
利益確定の買い戻しで115円台を回復、
朝の消費者物価指数の強めの数字で114円台に落とされ
月末の仲値需要に絡んだドル買いなどに
115.20越えまで値を戻すなど、小幅レンジでふらふらした動き。

もっとも、基調はドル売りの継続で、
午後に入ってドル円が114.80割れ、ユーロドルが1.27乗せと
ドル安が進行する動きを見せた。

【ロンドン市場】

ロンドン勢が本格参加してきた直後は、
ドル円が114.50を瞬間割り込むなど、ドル安が強まる動きも見られたが
その後はこう着状態となった。

8月の利上げを見極めるうえで、米経済指標への注目度が強まる中、
午後9時半に、PCEコアデフレータの発表を控えているとあって
動きがとりにくい展開となっていた。

そうした中で目立ったのがポンドの動きで、
ロンドン勢の開始直後のドル売りで1.83台半ばを超える動きを見せたあと
ポジション調整に1.8300近辺まで下落。
しかし、その後日本時間午後5時半に発表された英経常収支が
予想よりも赤字額が少なかったことなどを好感して、
ポンド買いが入って、再び1.83台半ばを超えるという動きを見せた。

ポンドは、先日タカ派のウォルトン委員が急死したことで、利上げ期待が後退。
米ドルの利上げ期待を受けて金利差拡大懸念が広がっていたこれまでの状況から、
今回のFOMC声明を受けて、米金利上昇に打ち留め感が強まったということで
今までの懸念が薄れたという印象が強く、
ポンドの買いが入りやすい状況ではあった。

【NY市場】

注目のPCEコアデフレータの数字は、
前月比0.2%、前年比2.0%と
事前の予想、前回の数字とまったく同じ結果。

通常予想通りであると、あまり市場へのインパクトは無いが、
今回は、市場の一部で、PCEコアの数字が予想よりも強まり
8月の米利上げ期待が再び強まるという思惑が出ていたことなどもあり
ドル売りが強まる展開になった。

ドル円は114円台後半から、ロンドン時間の安値圏114.45近辺を割り込んで
ストップロスの売りを巻き込み、114.20割れまで下落
ユーロドルは1.2710近辺から1.2770近辺までドル売りが進行した。
ロンドン時間から堅調であったポンドは、
1.83台半ばから1.84台半ばまでと大きくポンド高ドル売り。
ポンドは、前日のFOMC前から比べて、350ポイント近い大幅高となった。

その後、週末前ということもあり
ポジション調整の動きが見られる場面もあったが
引きにかけては再びドル売りが強まり
結局、ドルの安値引けで週の取引を終えた。

【ここからの見通し】

明日が米国の独立記念日のお休みということもあり
米国の参加者は今日も休暇をとって実質の4連休というものが多く、
やや取引参加者が少ない状況か。

そうした中で意識したいのが、
日本の短観と米国のISM製造業景況感指数。

午前8時50分の日本の短観(第2四半期)は、
最も注目度の高い大企業製造業の予想が21(前回20)
予想を上回る好結果が出てくるようだと、
ゼロ金利の早期解除期待がさらに強まってくるとみられ
円買いの期待がある。

午後11時の米ISM製造業景況感指数は
予想が55.0(前回が54.4)
こちらは、予想を下回るような弱めの数字になったときに
後退しつつある市場の利上げ打ち止め観を
さらに後退させる可能性があり、要注意。

木曜日のFOMC声明以降のドル売り傾向は
それまでのドル買いがしぶとかった反動もあり
依然継続するとみられ、基本的に頭が重い展開か、
そうした中、上記指標などの動きがどうなってくるのかに注目してみたい。

ドル円は、113円台後半に買い注文が入っているとみられ
下値のポイントになっている。
戻りのポイントは115.50とやや遠い。

 

■為替ニュース配信サイト「Klugクルーク」




山岡和雅
やまおかかずまさ

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後GCIグループに参画。
2005年9月よりGCIキャピタル・シニアアナリスト
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)